生物多様性の創出・維持機構の解明を目的に、伊豆半島・伊豆諸島地域の生物や陸産貝類を対象に進化生態学的な研究を進めています。
伊豆半島・伊豆諸島での研究
殻色の適応進化
伊豆半島南部と伊豆諸島に生息するシモダマイマイや伊豆半島のミスジマイマイ・クノウマイマイを用いて、殻色進化機構とそこで働く自然選択を調べています。Ito & Konuma 2020 Biol. J. Linn. Soc.; Ito et al. 2021 Ecol. Evol.; Ito et al. 2023 J. Biogeogr.; Ito et al. 2023 Biol. Lett.
捕食-被食関係を介した形質進化
シマヘビ・オカダトカゲの関係を中心に、捕食者と被食者がいかにして相互の形質進化をもたらすのかを調べています。Yuan Landry & Ito et al. 2021 Ecol. Lett.
群集動態メカニズム
伊豆半島・伊豆諸島に住む様々な栄養段階の生物が「いつ」、「どのように」この地域へ進出し、群集動態が生じたのかを調べています。
陸産貝類を対象とした研究
群集・集団遺伝構造
高い種多様性や系統・形態的多様性を持つ貝類の群集構造や集団遺伝構造を調べています。Hirano, Saito and Ito et al. 2023 Mol. Phylogenet. Evol.; Kagawa et al. 2024 Glob. Ecol. Conserv.
系統・分類
東アジア地域におけるナメクジ属を中心に系統分類学的研究を行なっています。Ito et al. 2023 Mol. Phylogenet. Evol.
保全関連
行政や企業、地域団体と連携して、集団遺伝学や生態学的なアプローチから保全活動に取り組んでいます。