投稿者: 水野 裕之(昭和57年 人文学部法学科卒)
新型コロナウイルス感染症。第三波の到来とかインフルエンザとの同時流行とか、すでに大騒ぎになって一年近くになるのに、一向に収まる気配が見られません。本当に収束する日が来るのかすらわからず、もう元の日常に戻ることができないかもしれないと思うと心底不安になります。
このコロナ禍の中、今年の3月に私は38年間勤めた地元の市役所を定年退職しました。鉄道会社に出向したり、中学校の校長を務めたり、消防の制服を着たりと、普通の事務職にしては波乱万丈の公務員生活だったと思います。何もなければ、先輩諸氏と同様に着実に業務をこなして有終の美を飾ったはずなのですが、今年はコロナの流行と時を同じくしてしまい、辞令交付式や記念撮影、下世話な話では送別会など全てが中止になってしまいました。それどころか、最後の日までコロナの対策会議に追われ、「どうしてなんだー!」と思わず叫んでしまいたくなるような幕切れでした。もちろん生命の危険があるとか、生活の糧を奪われてしまうとか、そんな重大な事態ではありません。何を甘いこと言ってるんだというご意見もあると思います。でも定年退職ってコツコツ勤めてきたサラリーマンにとって人生の大きな節目には違いないんです。寂しかったです。
市役所退職後、今の仕事に就くまで2か月半ほどの時間がありましたが、緊急事態宣言の外出自粛期間とバッチリ重なってしまい、リフレッシュや充電に充てるつもりが、すっかり仙人のような巣ごもり生活になってしまいました。体と時間に少し余裕ができたので、これまでの恩返しとばかり町内の役員を買って出ましたが、盆踊りも秋祭りも敬老会も今のところ行事は全て中止で全く仕事がありません。拍子抜けです。
そして同窓会です。友人たちから五月蠅いと思われるぐらい、これまで以上に同窓会活動に全力投球するつもりが、大勢での会食なんてもってのほかとの風潮です。同窓会は不要不急かと思うと正直寂しいです。先が読めないこういう時だけに、経験豊富な先輩方のお話を聞く機会が持てたらホントはいいんですけどね。ウィズコロナ、新しい日常の中での同窓会の形はどのようになるのでしょう。何よりも来年が開催年に当たる岳陵会東海支部総会。時期によってはそろそろ準備に取り掛からなければなりません。頭を悩ませることばかりです。
わたしとコロナと同窓会。ああ、そんなこともあったね、と笑って振り返ることができる日が本当に来るのでしょうか。