投稿者： 澤野 桂一郎（平成15年度理学部化学科卒業、平成17年度理工学研究科化学専攻修了）
小中学校の理科の実験に魅了され、理科、特に化学が好きになりました。また、その実験を分かりやすく楽しそうに教えてくれる先生という仕事に興味を持ちました。高校１年の時の化学の先生の圧倒的な知識量と、説明と板書の分かりやすさに感動を覚え、高校理科教員という職業を目指し、理学部化学科に入学しました。
大学では小林健二先生のもと３年間勉強させていただきました。日々の実験だけでなく、学会に参加する機会も与えていただき、様々な経験ができました。また、無事に教員免許を取得でき、卒業と同時に静岡県の教員として採用していただきました。
今年度、採用19年目になります。県立高校２校を経験し、大学派遣の後、県教育委員会高校教育課に、そして現在は知事部局に出向しています。県総合教育会議の運営に携わっており、知事部局とは言え教育にはぎりぎり関わっています。正直なところ、高校で担任も授業も部活もやりたいと思うこともあります。しかし、一方で教育委員会や知事部局といった「学校から離れたところから学校現場を見る」ことは、非常に有意義なことだとも思っています。一歩離れることで分かる学校現場の良いところ、改善すべきところ等、最前線にいると見えなかった部分が見えたことで、教員としてのスキルを上げるヒントをもらうことができています。こうして何とか日々の仕事ができるのも、温かく見守ってくれている周囲の行政職のみなさん、大学で御指導いただいた先生方、これまで自分に関わってくれた諸先輩方や同僚やそして生徒たちのおかげです。また、毎日遅くまで実験していた時の経験も、役立っていると思います。多くの人への感謝を忘れずに、これからも子どもたちのために、静岡県に貢献できればと考えています。
総合教育会議の様子（筆者撮影）