【第190回】未来の静岡大学に思うこと

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投稿者: 加藤 竜也(平成9年度 農学部応用生物化学科卒)


平成6年に静岡大学農学部応用生物化学科に入学し、この大学で10年間学び、博士号(農学、岐阜大学連合農学研究科として)を取りました。さらに2008年からは教員としてこの静岡大学農学部で教育や研究をしています。静岡県浜松市出身であり、高校まで浜松市で暮らしていましたが、すでに静岡市での生活のほうが長くなりました。

現在、朴龍洙教授から生物工学研究室を引き継ぎ主宰していますが、2024年2月までは農学部の棟ではなく、共通教育C棟にありました。農学部棟は8年前に改築されて新しく農学総合棟となりましたが、共通教育C棟の建物自体は、耐震工事や内装の改修はありましたが昭和42年そのままです。研究室を農学総合棟に移動させたことで、遅ればせながら農学部棟が新しくなったなと実感しています。

変化が激しいこの世の中で、大学も時代とともに変化をしていかなければ生き残れない状況になってきていると感じます。大学は研究機関として、世界を相手に最先端の研究を目指していく必要があり、その研究の基盤がないと学生への教育が成り立ちません。また、静岡大学は地方国立大学として、地域と連携して地域の産業発展に貢献していくことも必要です。その中で一教員として、大学のために何ができるのかということを自問自答しながらも、目の前のことに精一杯で、将来を見据えた明確な答えはまだまだ出ていない状況です。

ただ浜松市出身の身としては、大学再編で静岡大学と浜松医科大学の間で色々と問題になっていることに対しては心を痛めています。大学が変わっていかなければならないのは皆さんよく理解していることと思うのですが、それがどのような方向で、どのような方法でというところが違っているようです。ただ、数十年先を見据えてお互いの大学のことを俯瞰的に考えつつ、歩み寄る姿勢も必要なのかなと、浜松市出身の静岡大学農学部の教員として感じるところはあります。これからの静岡大学の行く末に期待しつつ、少しでも静岡大学に貢献できるようにしたいと思います。