学科の特徴

地球科学科では、生物と地球の進化ならびに地球環境の変動メカニズムについての教育・研究を通して,地域・社会の要請に応えるとともに、地球の未来に責任を持って自ら考えて行動することの出来る地球人を育成します.

人類が生物とそれを擁する地球という複合システムの一部として共存していくためには,地球の成り立ちと自然の営みについての理解が不可欠です.これは21世紀に生きる万人のための素養であるとともに,地球科学教育の要であり,最も重要な基礎なのです.応用面では,地震・火山噴火に起因する自然災害や地球温暖化,生物の多様性の低下などの深刻化する環境問題に適切に対処するために,地球科学に精通した専門家が必要とされています.このような地域・社会の要請に応えるために,確かな専門知識と技術に応用力を併せ持つ(高い問題解決能力を有する)人材を育成します.

また,地球科学者の活躍の場は国内に限らず,あまねく世界に広がっています.従って,地球科学科では研究者や技術者,あるいは教育者として広く国際的に活躍できる人材育成を目指しています.

本学科は,「地球ダイナミクス系」と「生物環境科学系」の2つの系(旧・講座)から成り立っています.3年次から,これらの系に分かれ,それぞれの分野の専門知識と技術について学習します.野外調査・機器分析・数理解析に基づき, 地震/地殻構造/物質大循環など「地球のダイナミズム」や, 生物−環境の相互作用/進化多様性/生命圏の物質循環など「新しい地球生命観」を探求します.

 

 1年次
 本学科が目指す地球科学について全体像を把握するとともに、基本的な事項を学びます。先端レベルの卒業研究を遂行し、将来、国際的に活躍できる人材を育成するために、とくに英語教育には力を注いでいます。1〜2年次必修の地球科学入門I〜IVでは、英語テキストを用いて授業し、地球科学研究に必須の英語力を養います。また、地球科学の基本である野外調査に慣れ親しむために、広く国内外のフィールドや研究施設を見学する実習を各学年に開講します。

 2年次
 本学科の教育研究の根幹をなす2系(旧・講座)が代表する専門分野について、必修講義科目を通じてそれぞれの特色と研究内容を学びます。

 3年次
 必修の地球科学論文演習では上級生による専門分野の最新英語論文の内容紹介を聴き、専門分野の知識を広めると同時に短い時間で他人の研究を正しく理解する瞬発力を養います。また幅広い選択科目から、各自のニーズに合わせて効率的に専門分野の学習を深めます。3年次後半からは各研究室に所属し、指導教員のもとで卒業研究を行います。各専攻の研究の最先端において卒業研究を行うことで、ハイレベルの問題解決能力を育成します。また、卒業研究発表では地球科学論文演習で培ったプレゼンテーション能力に磨きをかけ、自己表現力を確かなものとします。