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第10回 EBSDでアルミホイル表面の観察 (2020.12.15)

当センターのFE-SEM(JSM-7001F, 通称その場FE-SEM)にはEBSD(電子線後方散乱回折)検出器が付属しています。この検出器を使用すると、試料表面に現れている結晶粒の結晶方位を知ることができます。よくお問い合わせのある面内分解能は20 nm程度、深さ方向は30~50 nmといわれています。

下の図がアルミホイルをEBSD観察した結果です。一般にEBSD観察は試料表面を結晶粒をつぶさないように慎重によく研磨して平坦化することが要求されます。しかし、下の図は生協で購入したアルミホイルを適当にハサミで1cm角に切り出して試料台にカーボンテープ止めしただけの試料で得られたものです。そのような試料ですからEBSD観察はできなくて当然と思ったら思いのほかきれいに観察できたので驚きました。図の見方としてはある程度の大きな色の塊が結晶粒に対応しており、その色はその粒子の方位を表しています。カラーチャートを参考にすると、例えば赤色は試料の法線方向(ND)にその箇所にある結晶の(100)面の法線が向いていることを意味しています。言い換えると、赤色で示されている面は(100)面であるともいえます。