静岡大学 電子工学研究所  極限デバイス研究部門・ナノデバイス分野 池田・濱﨑研究室

Researches

研究内容・成果

シリコンナノ構造を用いた熱電変換デバイス
シリコン系材料および酸化物材料で作製した量子井戸や量子細線,量子ドットなど,半導体ナノ構造を利用した新機能・高性能デバイスの開発を目的として研究を行なっている.最近は廃熱を再利用するための発電デバイスに必要な超高効率熱電変換材料の開発と,医療応用を目指した自己発電型生体センサの開発を中心に研究を進めている.
具体的な研究テーマは,以下の4つに集約される.

KFM

(1)シリコンナノ構造による熱電変換特性の高効率化
(2)ナノ構造材料に対する熱電特性評価技術の確立
(3)フレキシブル熱電材料の創製と新機能デバイスへの応用
(4)シリコン単電子冷却デバイスの開発
『シリコンナノ構造による熱電変換特性の高効率化』では,電子の閉じ込め効果やフォノン伝導の変化などナノ構造特有の現象を利用してシリコンの熱電特性を劇的に向上させることを目的としている.現在は,シリコン膜およびシリコンゲルマニウム膜のゼーベック係数におけるフォノンドラッグ効果に注目しており,ワイヤサイズと共ドープの影響を調べている.
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『ナノ構造材料に対する熱電特性評価技術の確立』では,顕微鏡技術を用いてナノメートルサイズの材料に対する熱電変換特性(温度,熱起電力,電気伝導度,熱伝導度)を精度よく評価するための技術を確立することを目的としている.現在,KFM(表面電位顕微鏡)を使ったゼーベック係数およびSEM(走査電子顕微鏡)と熱画像カメラを用いた熱伝導率の測定を進めている.
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『フレキシブル熱電材料の創製と新機能デバイスへの応用』では,エナジーハーベスティングのためのウェアラブル発電デバイスや生体信号計測用センサの実現を目的としている.現在,布材料上に酸化亜鉛ナノ結晶を成長し,熱電変換特性と結晶学的特性の関係を明らかにしている.
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『シリコン単電子冷却デバイスの開発』では,シリコン基板上に作製可能な単電子冷却デバイス構造を提案し,実際に作製・実証することを目的としている.現在は,理論的解析とシミュレーションの両面から,考案した回路における単電子特性ならびに吸熱効果を調べている.
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