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静岡大学 工学部 機械工学科

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当研究室では、主に人や車などの移動体の集団や熱・流体に関する現象の解明と応用に関する研究を行っています。

【研究テーマ例】

避難群衆ダイナミクス

大勢の人が集まる場所で緊急事態が発生した際には、なるべく短時間に全員が避難することが必要です。避難の効率には、出口や廊下のサイズや位置、避難者の行動、障害物の存在などが深く影響します。これらの影響を調べ迅速な避難を実現する方法を探るため、コンピューターシミュレーションを実施しています。

鎖状移動体の集団現象

人や車の集団現象を調べる際にはそれぞれが剛体として扱われることがほとんどです。もし各移動体が変形性を持つとどうなるでしょうか。変形性を持つ「鎖状移動体」のコンピューターシミュレーションにより、自発的で不可逆な凝集、完全渋滞への凍結転移、対向流による流動促進など、個体の変形性により特異な集団現象が発生することがわかってきました。

相転移流体の熱対流

流体に温度勾配を与えると発生する熱対流は古くから研究されてきました。熱対流挙動は流体の粘度などの物性により大きく変わります。もし対流中の温度変化により流体が相転移を起こし、物性が大きく変化したらどうなるでしょうか。本研究室では、感温性高分子を用いてこのような流体を作製し、流体相転移が熱対流に及ぼす影響を実験により調べています。

土壌中の高温空気流動

汚染されたために遊休化している土地、ブラウンフィールドが問題になっています。従来の除染手法には、大きな空間・時間・費用が必要であるなどの問題がありました。これらを改善するオゾン浄化処理法が提案されていますが、その実用化を目指し、土中の高温空気の流れを確認・効率化するための実験を行っています。

 
エアセルクッションの開発

樹脂製フィルムに空気を封入したエアセルは、軽さや薄さなどの特長を持ちます。さらに、体圧の制御性が高く、褥瘡予防、疲労防止、動作補助など多くの機能を持ったクッションへの応用が期待されています。セルのサイズや形状、空気圧、ボディの曲率や質量が体圧分布に及ぼす影響などを調べ、所望の体圧分布を実現するクッションの設計を目指しています。