宮林 恵子
総合科学技術研究科工学専攻化学バイオ工学コース准教授
共通講座化学
E-mail:miyabayashi.keiko&shizuoka.ac.jp (‘&’を’@’へ変更してください)
研究分野:複合材料科学、金属ナノ粒子、燃料電池
キーワード:金属ナノ粒子、構造制御、界面制御、電極触媒
配属学生
2024年度 B4: 2名 M1: 2名 M2: 2名
2023年度 B4: 2名 M1: 2名
2022年度 B4: 2名
2021年度 B4: 2名 M2(ABP):1名
2020年度 B4: 1名 M1(ABP):1名
2019年度 B4: 1名
研究テーマ
研究内容1:有機無機複合材料開発
金属ナノ粒子と機能性有機化合物を複合化し、新たな特性を発現する材料の開発研究。光反応性や、疎水性など機能付与したナノ粒子の調製や、立方体型や八面体型、ワイヤー形状を有する金属ナノ粒子調製に取組んでいる。調製した複合ナノ材料の光機能性や触媒としての機能を評価している(Electroanalysis, 29, 898-906. など)。
Ir被覆Auグリッドで起動停止耐久性評価前後の同一視野TEM像(上段:有機修飾有、下段:修飾剤洗浄後)
研究内容2:燃料電池触媒調製と評価法の開発
構造制御(粒子径や形状、表面修飾など)したナノ粒子の触媒への応用研究。例えば、燃料電池の空気極(酸素還元反応)触媒へ適用し特性を評価する。研究室で開発した有機表面修飾触媒では特性が向上することを明らかにしている。電気化学的手法や分光学的手法を用いて、活性向上機構の解明に取り組んでいる(Analytical Chemistry 2018, 90, 6116-6123.など)。最近は、共有結合性有機構造体の電極触媒への応用に取組んでいる(Chem. Lett. 2024など)。
Coをドープしたヨークシェル構造体のSTEM-EDXと構造体の酸素還元反応の分極曲線
研究を通じて身につく力
学士:課題解決に必要な基礎能力
修士:手掛かりとなる情報を与えられれば課題解決できる能力(自ら考えて実践することが肝要です)
実験スキルとしては、基本的な化学の実験操作、有機または無機材料評価に必要な分析・解析法、燃料電池触媒の評価法等
卒業または修了学生の就職先企業
株式会社キャタラー、日本特殊陶業株式会社、セーレン株式会社、ミネベアミツミ株式会社 等
最近の研究業績
K. Miyabayashi*, J. Kondo, “Synthesis of Yolk–shell COF with Corrole and Electrocatalytic Property of Co-doped COF for Oxygen Reduction Reaction”, Chem. Lett 2024,
C. A. Tadgell, M. Kato, K. Miyabayashi, I. Yagi, “Improving Oxygen Evolution reaction Performance and Durability Using Rhombic Dodecahedral PtNiIr Nanoframes with metal Oxide Supports in Acidic Media” ACS Catal. 2023, 13, 12288-12298.
K. Miyabayashi*, Y. Shirayama, S. Gupta, H. Tatsuoka , “Identical-location Transmission Electron Microscopy of Pt Nanoparticle Electrocatalysts Using Iridium-coated Au Grids for Fuel Cell Durability Tests Simulating Start-up and Shutdown Conditions”, Electroanalysis 2022, https://doi.org/10.1002/elan.202200199.
M. Kato, Y. Iguchi, T. Li, Y. Kato, Y. Zhuang, K. Higashi, T. Uruga, T. Saida, K. Miyabayashi, I. Yagi, “Structural Transformation of Pt−Ni Nanowires as Oxygen Reduction Electrocatalysts to Branched Nanostructures during Potential Cycles” ACS Catal. 2022, 12, 259-264.
A. Singh, K. Miyabayashi*, “Novel continuous flow synthesis of Pt NPs with narrow size distribution for Pt@carbon catalysts”, RSC Advances 2020, 10, 362-366.
研究で使用している装置
(研究室所有)合成装置、電気化学装置、赤外分光装置、紫外可視分光装置、比表面積細孔分布測定装置、液体クロマトグラフィー など
(共同利用機器センター)透過型電子顕微鏡(TEM)、粉末X線回折装置(XRD)、誘導結合プラズマ発光分光装置(ICP)、熱重量分析(TG)、X線光電子分光装置(XPS)、核磁気共鳴分光装置(NMR)、質量分析装置(MS)など
研究室の指導方針
研究テーマは、学生の興味と研究室の実施内容を照らし合わせ、相談の上決定します。コアタイム9:00~12:00, 13:00~17:45は、卒業および修士論文研究に専念(実験、文献検索、報告書作成)してください。毎週実施する報告会において研究の進め方を議論しています。
漫然と実験を行うのではなく、日頃の「なぜ?」や「気づき」を大切にしてください。