研究方針
研究内容が電池という極めて実用的な分野ですが、大学の研究なので学術的なアプローチ、議論を意識しています。 例えば電池を作動時間を2倍にするという命題があった時、メーカーならば電極材料を2倍詰め込む方法を考えます。 これに対して、当研究室では従来の2倍反応できる材料探索を行ったり、今の電池の副反応を解析して無駄な反応を防ぐなどして、 化学的なアプローチで電池の性能向上を目指します。
したがって配属された学生さんには、最先端のことばかりだけでなく、教科書に書いてある基本的な内容の理解を心がけるよう指導しています。
研究テーマ
当研究室では、二次電池における反応メカニズムの解明をキーワードに研究を行っています。電池の反応は酸化還元反応、 すなわち電極-電解質間の電子の授受によって起こりますが、リチウムイオン二次電池の反応は電極/電解質界面をリチウムイオン が移動することによってなされます。このような界面イオン移動現象は電子の授受と異なり、その メカニズムが明らかではありません。この研究室では界面イオン移動現象を詳細に調べることで、現行のリチウムイオン二次電池 よりも優れた革新型蓄電デバイスの基礎研究を行っています。
テーマとしては
- マグネシウム二次電池
- アニオンインターカレーションを利用したハイブリッドキャパシタ
- リチウムイオン二次電池の反応解析
が主要なものとなります。
ラボワーク
以下のような内容を予定しています。 頻度は週に1回を考えています
- ・テーマの背景を知るために専門書、論文を読む
・どのような実験をすれば課題を検証できるのかをディスカッション、スケジュールを考える。
・実験に用いる測定手法について勉強
・実際に実験、得られた結果について考察する
・テーマについて研究室内で発表
本配属後
スケジュール
始めは基礎的な実験(学生実験の延長のようなもの)を実施しながら、研究に用いる材料合成や測定装置、 データの整理方法や解釈の仕方を学びます。研究テーマは4月後半~5月前半くらいに決める予定です。 コアタイムは一応10時開始ということにしていますが、やることやっていればうるさく言いません。
テーマの決定
研究テーマは4月後半~5月前半くらいに決める予定です。 基本的には人数分のテーマを提示し、4年生同士で相談して選んでもらうことになります。 「こんな研究がやりたい」という明確な希望がある場合は、あらかじめ相談してくれればなるべく沿うようにします。
ゼミ
研究室内で週に1回、研究の進み具合を発表する・関連する論文を読んで内容を発表する、という内容のゼミをやっています。 4年生は研究発表が半期(前期)に2~3回、論文発表が1回くらい(配属人数によりますが)です。
研究室ライフ
配属された学生さんによる部分が大きいので何とも言いづらいです。 研究室見学の時に学生と話す機会を設けてますので、その時にでも聞いてください. 学会発表:成果次第です.修士学生は発表することになると思います
研究室のルール:毎週みんなで掃除する、くらいでしょうか.
研究以外の活動:今のところ特段ありません.学生さんが企画してもらえれば.
院試・就活
おおよそ7月くらいから研究はストップ気味で、大学院試験の勉強に注力してもらってます。 ただ、勉強をしてるより研究をしてる方が楽しいと言って、勉強しろと言っても勝手に研究する学生が多いです。 就活は制限しませんが、研究をしない理由にはなりません。
嵯峨根教員について
見学時に、研究室の学生に聞いてもらえればと思います。
皆さんへのメッセージ
実験系の研究室です。そのため手を動かして実験することが嫌いな人には 残念ながら向いてないと思います。また、勉強に関しては普通の化学の勉強が大事になる研究室です。