地域での再生可能エネルギーの導入・促進について学ぶフィールド研修を実施しました《第1回 浜松視察》2/21

 環境省「令和4年度 教育機関と連携した地域再エネ導入促進及び地域中核人材育成研修」による本学のフィールド研修が2月6日から3月3日まで実施されました。(フィールド研修の実施告知についてはこちらの記事を参照 https://wwp.shizuoka.ac.jp/sustainability-ctr/2023/01/31/saiene-kensyu/ )

 この環境省助成による再エネについて学ぶフィールド研修は全国15の大学で行われていますが、本学の研修では、ともにSDGs未来都市として早くから環境問題・温暖化対策に取り組み、再生可能エネルギーを活用した地域新電力事業を展開している浜松市および掛川市の現地視察と本学で再エネに関わる研究に取り組む研究室への訪問を実施しました。この研修の成果については、学生代表が3月10日開催の15大学が参加する全体交流会(オンライン)でプレゼンを行うこととなっています。

 この研修および成果発表の全体交流会のイベントレポートを4回に分けて掲載します。第1弾は2月6日・13日の事前学習(座学)を経て、2月21日に行われた浜松市の現地視察についてのレポートです

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 現地視察には、研修に応募した人文社会科学部、地域創造学環、理学部、農学部の1年生から4年生までの学生10人に加えて、総合科学技術大学院の博士課程の留学生4人(バングラデシュ、インドネシア出身)、そして事前学習で講師を務めた川瀬憲子人文社会科学部教授、サステナビリティセンターの堂囿俊彦センター長、板倉美奈子教育・アウトリーチ部門長が参加しました。

① 株式会社浜松新電力のヒアリング
 浜松市役所において、浜松市カーボンニュートラル推進事業本部のみなさんにも同席していただく中で、地域再エネ発電事業者である㈱浜松新電力の方から、浜松市のエネルギー政策、浜松新電力の取組みなどについてお話しいただきました。
 質疑応答では、学生は2回の事前学習でのレクチャーやグループワークでの準備の成果もあり、途切れることなく質問を出し、予定の時間を少しオーバーするぐらいに盛り上がりました。オブザーバー参加の留学生たちも堂囿センター長の通訳を介して質問をしていました。

② 須山建設株式会社のヒアリング
 須山建設㈱は浜松市の再エネ事業の中核的な存在ともいえるゼネコン業者で、ZEB(Zero Emission Building)化への取組みで環境大臣賞も受賞しています。ちなみに、須山建設訪問前に多くの学生がランチをとった浜松市役所庁舎に隣接する浜松城公園には、現在、NHK大河ドラマ「どうする家康?」の特設展示館が設置されていますが、この大河ドラマ館も須山建設㈱が施工したZEB化されている建築物であるとのことです。
 学生たちは、須山建設の社員のみなさんから、須山建設のZEBへの取組みやこのあと訪れる浜松・浜名湖太陽光発電所についての説明を受けたあと、改修時にZEB化した本社社屋を見学しました。

③ 浜松・浜名湖太陽光発電所見学
 浜松市は日照時間が全国トップクラスに長いため、太陽光発電の適地であるとされます。市による入念なゾーニング調査の結果、うなぎ養殖池の跡地に建設されているのが、浜松・浜名湖太陽光発電所で、浜松市中心部から車で30分ほどの浜名湖近くにある市の所有地にあります。この発電所の東半分(東発電所)を須山建設が運営しています。
 ここでは須山建設様のご厚意で、一般には立入りが禁止されているエリアにも入り、太陽光パネルに触ってみたり、パワーコンディショナー(直流を交流に変換する設備)の中も見せてもらったりしながら、担当者から説明を受けました。

* 視察とくにヒアリングの詳細については、第4回の成果発表の全体交流会のレポートでご紹介します。

浜松市役所
株式会社浜松新電力のヒアリング
須山建設株式会社のヒアリング
浜松・浜名湖太陽光発電所見学