静岡大学工学部化学バイオ工学科応用バイオ工学コースでは3年生後期より仮配属を行っています。
杉田研究室ではこの機会を本格的な卒業研究、修士論文研究のための基礎学力強化に充てており、具体的には以下に示す三項目の学習をしています。
- 量子化学入門ー光と物質の関わり合いの基本となる学問です。この学問は、波動関数、固有エネルギーなどこれまで学習してきた古典力学にはない概念が出てくる少々厄介な学問かもしれません。しかし、大人数の講義とは異なり、少人数の講座ならでは利点を活かし、全員が理解するまで徹底的に学習します。本質を理解するために必須となる最小限の数学を学習するところから始めます。
- プログラミング言語[Pythron]入門ー基本文法を学習します。本格的にプログラムを組めるようにするというよりもむしろ、ファイルの入出力、配列、制御構文といったすべてのプログラミング言語に共通する基本概念を知ることが目標です。Pythonは最近流行の言語と言われているだけあり、わかりやすい教科書が簡単に手に入ること、またフリーであることもありがたいです。
- 英語の輪講ー生物分野の教科書にしている「ホートン生化学」の原著を配属した学生で協力して読みます。
写真は「ホートン生化学」の写真です。左は原著の英語版、右は日本語版です。表紙は少し異なるようですが、開いてみると当たり前ですがよく対応しています。工学系の技術者にとって英語が必須であるのは言うまでもありません。一方、いきなり専門的な内容の英語を読むのは、英語力と技術的な知識の両面からなかなかハードルが高いのが実情です。そこで、内容的には理解している(はず)の教科書を輪講することにしました。毎年、2章分くらいの分量を読んでいます。