【第5回】 個人の運動習性の特徴(体癖)と感受性について

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投稿者:國末 浩(昭和42年 工学部合成化学科卒)

私は平成22年3月に医学系の大学、短期大学での40年間の教員生活を終えました。

最後の10数年は短期大学の一般教養で物理と数学の講義をしてまいりました。あるとき、学生はまじめに聞いていたので理解したのだと思っていたら、そうでない事に気づきました。教科書に沿って易しく講義しているのに何故なのか考えさせられました。

その時、これは以前から研究していました個人の運動習性の特徴(体癖)と関係するのではないかと考え、最初の講義時に受講生に直線を空想させることを実施しました。すると、予想していたとおり上下、左右、前後、斜めの直線と点(直線を空想できない)を空想するグループに分かれている事が分かりました。これは個人が集中して空想しやすい体勢が体癖の特性と一致するからです。今日までの観察や実験により、この体癖を特徴付けている体の偏りは腰椎(1番~5番)の緊弛の度合いに関係していることが分かっています。1番は上下(頭:理性、毀誉褒貶)、2番は左右(消化器:感情、喜怒哀楽)、3番は捻じれ(泌尿器:忍耐、勝ち負け)、4番は骨盤の開閉(生殖器:直感、愛憎)、5番は前後(呼吸器:空想、損得)という関係です。体癖による特性は( )内に記述した臓器と感受性にも関係しています。

教育の現場においては、このことが非常に大切であるということを認識しました。多人数を相手の時には、話す自分の感受性で通してしまうことが多いのでので、相互の空想、リズム、間などが異なり、話の途中から理解出来ない者が出るのではないかと、また個人または少人数であれば各人の感受性が理解出来るので、応じた話はし易いのではないかという結論に至りました。普段の生活でもこれらの事を考慮するとお互いの意思の疎通がよりスムースになるのではないかと思われます。皆さんも考慮してみてください。