静岡複素解析幾何セミナー

Seminar on Complex Analytic Geometry in Shizuoka

複素解析幾何学とその周辺の話題に関する研究セミナーです。

2019年12月10日(火) 16:30〜, 静岡大学理学部C棟314
木村 昭太郎 Shotaro Kimura (早稲田大学 Waseda University)
解空間が保型性を満たす微分方程式について
ある群に対する保型性といくつかの条件を満たす関数を保型形式という.解空間が保型性を満たす微分方程式(保型微分方程式)を考えると,興味深い保型形式解が存在することがある.例えば,楕円モジュラー形式の場合は保型形式解が超幾何多項式を用いて記述できる.この他にも保型形式論や頂点作用素代数などの分野に関する結果が知られている.本講演ではそのような先行研究と,講演者が得た,正則でない保型形式である歪正則ヤコビ形式に対する保型微分方程式について紹介する.
2019年11月19日(火) 16:30〜, 静岡大学理学部C棟314
側島 基宏 Motohiro Sobajima (東京理科大学 Tokyo University of Science)
あるクラスの非有界な係数をもつSchrödinger作用素の自己共役性について
本講演では $\mathbb{R}^N $上で定義される,Schrödinger作用素 $Au(x)=-div(a(x)\nabla u(x))+V(x)u(x)$ の $L^2(\mathbb{R}^N)$ における(本質的)自己共役性について考える.係数の増大が比較的緩やかな場合には特に例外的な現象は起きないが,ある閾値を超えると(Schrödinger作用素は形式的には対称に見えるが,)本質的自己共役性が破綻することがある.
加藤敏夫氏によって(1981年に)この閾値的なある増大条件の下で本質的自己共役性が得られるか,という問題が提起された.この問題に対する考察と,講演者が得た部分的な解答についてお話したい.
2019年7月19日(金) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
志賀 啓成 Hiroshige Shiga (京都産業大学 Kyoto Sangyo University)
Cantor集合たちの構造
複素平面上の全不連結な完全集合を Cantor 集合と呼ぶ.Standard な 1/3 Cantor 集合はお馴染みであるが,その他さまざまなタイプの Cantor 集合が存在する.本講演では,そのいくつかのタイプの Cantor 集合たちの「離れ具合」について考察する.時間が許せば,Random Cantor 集合と呼ばれる Cantor 集合の間の距離について最近得られた結果を紹介したい.
2019年6月14日(金) 15:00〜(18:00頃までを予定), 静岡大学理学部C棟314
待田 芳徳 Yoshinori Machida (静岡大学 Shizuoka University)
ツイスター理論から見た幾何構造と微分方程式(続き)
 前回の続きである.
 前回は,ツイスター理論とは何かについて述べた.さらに,ツイスター理論の舞台となる旗多様体,フィルターつき多様体を述べた.
 今回は,まずそれらを視覚的,感覚的に捉えるディンキン図形の見方をみていく.次に,ツイスター理論での演技として,幾何構造と微分方程式をとり上げる.まず,幾何と微分方程式の対応を述べる.そして,幾何構造については:
 1)パス幾何 2)階数2のリー代数
微分方程式については:
 1)関数,sectionからの線形DE
   i) ラドン変換,ペンローズ変換
   ii) 超幾何積分,ガウス・マニン接続
 2)部分多様体,divisorからの非線形DE
   i) ベックルント変換
   ii) コーン構造
2019年5月10日(金) 15:00〜(18:00頃までを予定), 静岡大学理学部C棟314
待田 芳徳 Yoshinori Machida (静岡大学 Shizuoka University)
ツイスター理論から見た幾何と微分方程式
 ツイスター理論とは,違う幾何構造の双対性を,ダブル・ファイブレーションを通して調べるものである.一般に次元が違うことに注意する.即ち,1つの空間の幾何構造に付随した部分多様体の族のモジュライが双対空間となる.また逆に,その双対空間が幾何構造をもち,付随した部分多様体の族のモジュライが元の空間となる.
 ツイスター理論の豊かな果実を実らせる豊饒な大地は,旗多様体である.巾零(あるいは放物)幾何としての旗多様体をflat modelとして,非ホロノーム幾何としてのフィルターつき多様体をcurved versionとして土台を置き,理論を構築していく.それらについてまず述べる.
 ツイスター理論と幾何構造の関係,および微分方程式との関係を,具体例も含めて述べていき,非線形・内在の線形化・外在化をツイスター理論の枠組みの中で言及する.
2019年4月12日(金) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
松村 慎一 Shin-ichi Matsumura (東北大学 Tohoku University)
On projective manifolds with semi-positive holomorphic sectional curvature
In this talk, I explain the geometry of a projective manifold (more generally a Kaehler manifold) $X$ with semi-positive holomorphic sectional curvature. I first show that, if $X$ has (quasi-)positive holomorphic sectional curvature, then $X$ is rationally connected, that is, arbitrary two points can be connected by a rational curve (the image of $\mathbb{P}^1$ under a holomorphic map). This result gives an affirmative solution for Yau’s conjecture. Moreover I show that, if $X$ has semi-positive holomorphic sectional curvature, $X$ admits a locally trivial morphism from $X$ to $Y$ such that the fiber $F$ is rationally connected and the image $Y$ has a finite etale cover by an abelian variety $A$. This structure theorem can be seen as a generalization of the structure theorem proved by Howard-Smyth-Wu and Mok for holomorphic “bisectional” curvature. Also I show that the universal cover of $X$ is biholomorphic and isometric to the product of $\mathbb{C}^m$ and $F$. The proof depends on the theory of holomorphic foliations, MRC fibrations, and singular hermitian metrics.
2019年2月22日(金) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
藤野 弘基 Hiroki Fujino (名古屋大学 Nagoya University)
反ド・ジッター空間内の完備極大曲面に対する表現公式
曲面論における表現公式は, 種々の空間系・時空内のある種の曲面に対しその情報を関数論的なデータとして抽出・翻訳するものである. 例えばワイエルシュトラス表現公式は, ユークリッド空間内の極小曲面と一定の条件を満たす正則関数の三つ組を対応させる. 本講演では3次元反ド・ジッター空間内の完備な極大曲面に対し, その情報を関数論的データに置き換えるための表現公式について考える. 反ド・ジッター空間内の極大曲面に対する表現公式はすでに構成されているため, それを用いて極大曲面の「完備性」がどのような関数論的性質に対応するか議論する.
2018年11月13日(火) 16:30〜, 静岡大学理学部C棟314
伊藤 健太郎 Kentaro Itoh (名城大学 Meijo University)
重み付きポテンシャル論から多項式近似へ
$\mathbb{R}$上の多項式近似について考察する際に, 多項式は$|x|\to\infty$において発散するため,\[ \lim_{|x|\to\infty}x^nw(x)=0 \]となるような適当な「重み」を乗じて考える必要がある. このような$\mathbb{R}$上での重み付き多項式近似の理論の構築には特に2次元の($\mathbb{C}$上の)ポテンシャル論が深く関係しており, 多くの重要な命題はしばしば対数ポテンシャルの性質を用いて導かれてきた.今回の講演では, ポテンシャル論と多項式近似を繋ぐ重要な量である「MRS numbers」に関する研究についての概要と現状を紹介し, 加えてそれらの空間多次元への拡張の可能性にも触れる.
2018年8月6日(月) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
山盛 厚伺 Atsushi Yamamori (工学院大学 Kogakuin University)
A Bergman geometric proof of Poincare’s theorem and its generalization
In this talk, we first explain a Bergman geometric proof of inequivalence of the unit ball and the bidisk. In this proof, the homogeneity of the domains plays a substantial role. We next explain a recent attempt to extend our method for non-homogeneous cases.
2018年7月6日(金) 14:30〜, 静岡県立大学経営情報学部棟4213教室(2講演あります)
小松 亨 Toru Komatsu (東京理科大学理工学部 Tokyo University of Science)
3次巡回体の単数に関するある不変量の性質について
$\mathbb{Z}$ を有理整数環, $O$ を代数的整数 ($\mathbb{Z}$ 係数モニック多項式の根となる複素数) 全体からなる環, $U$ を $O$ の単数群とする. 単数群 $U$ の元 $\varepsilon$ に対し $C(\varepsilon)=\{u\in U\ \vert\ u-\varepsilon\in\mathbb{Z}\}$ は有限集合であり, $C(\varepsilon)$ の位数を $c(\varepsilon)$ とかく. $c(\varepsilon)$ の性質および関連する内容を, 特に3次巡回体の単数 $\varepsilon$ の場合について紹介する.
坂田 裕 Hiroshi Sakata (早稲田大学高等学院 Waseda University Senior High School)
ヤコビ形式上で定義されるレベル・指数交換写像に関する諸注意
(整数論や表現論,微分幾何学など) 数学上の様々な分野でジーゲル保型形式は重要な役割を果たす.そのため,その次元公式や跡公式,保型形式環の構造等を通じて,その性質が多くの研究者によって調べられている.本講演では,ジーゲル保型形式のフーリエ・ヤコビ係数として現れるヤコビ形式について概説し,そのレベルと指数を入れ替える写像と,写像を構成する上で必要な条件を具体的に与える.
2018年6月29日(金) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
本田 淳史 Atsufumi Honda (横浜国立大学 Yokohama National University)
3次元ローレンツ多様体内の有界なガウス曲率を持つ混合型曲面
3次元ローレンツ多様体内の連結な正則曲面で,誘導計量が正定値になる部分(空間的部分)と不定値になる部分(時間的部分)を持つものを混合型曲面と呼ぶ.混合型曲面には特異点はないが,空間的部分と時間的部分の境界の点,つまり光的点は誘導計量の特異点とみなされる.本講演では,ガウス曲率の光的点の近傍での振る舞いを説明する.とくに,有界なガウス曲率を持つ混合型曲面に対するガウス・ボンネの定理を紹介する.本講演は神戸大学の佐治健太郎氏と寺本圭佑氏との共同研究に基づく.
2018年5月11日(金) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
古谷 賢朗 Kenro Furutani (東京理科大学理工学部 Tokyo University of Science)
Geometry and Analysis of Non-holonomic Structure
First, I explain a geometric structure, called non-holonomic structure, or some times it is called sub-Riemaninnian structure comparing with Riemannian structure, and then I discuss related geometric and analytic problems, especially I explain a natural second order operator (called sub-Laplacian) similar to Laplacian.
Main purpose of this talk is to introduce a class of nilpotent Lie groups attached to Clifford modules and show some recent results on the spectrum of the “sub-Laplacian” on their compact quotients.
2018年4月20日(金) 10:20〜, 静岡大学理学部C棟314
Kickoff meeting
2018年3月26日(月) 15:00〜, 静岡大学理学部C棟314
Sylvain Arguillère (Université Claude Bernard Lyon 1)
Shape analysis through flows of diffeomorphisms
The goal of shape analysis is to compare shapes in a way that takes into account their geometric properties. The end goal is to give an adapted framework for the statistical analysis of medical data, in order to identify sick patients automatically for example. In this talk, I will describe a method introduced by Alain Trouvé, which allows to compare shape through flows of diffeomorphisms with minimal energy, using tools from differential geometry and optimal control.

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