研究に関する説明事項(NK2024)

遠山 紗矢香

研究に関する説明事項

本研究「生成AIを活用した専門高校部活動でのプログラミング教育ワークショップの開発」は,静岡大学学長の承認を受けて実施するものです.

  1. 本研究の研究責任者・連絡先・共同研究者
  • 研究責任者

静岡大学情報学部 准教授 遠山紗矢香

  • 連絡先

〒432-8011 浜松市中央区城北3-5-1 静岡大学情報学部 情報学部2号館4F J2429

Tel: 053-478-1456

Email: tohyama@inf.shizuoka.ac.jp

  • 共に研究を実施する者

静岡大学情報学部 情報科学科 2年 中山 琴音(先端情報学実習としての研究)

 

  1. 研究概要

プログラミングは,「どのように学べばよいのか」を学ぶことが困難な学習対象の一つである.教師の数が十分でないことや,学校のカリキュラムとて十分な演習時間を確保することが困難であることは,学習者の困難さを増す要因となっている.日本では高等学校の必履修科目として「情報Ⅰ」が2022年度から実施されており,プログラミング教育が実施されているものの,プログラミング教育は年間6~10時間程度に限られざるを得ない中で,専門性が高い高等学校でどこまで高度な技術教育が実現できるのかが注目されている.こうした専門高校を卒業して情報系の大学へ入学した学生は,早期からその専門性を発揮することで優れた学業成績を修める傾向も見られている.そこで本研究では,協調学習を活用しながらプログラミング学習に対する取り組みやすさを高めると共に,生成AIを適切に活用することで学習者の主体的な学びを引き出すワークショップ(WS)を開発する.ワークショップでは,技能五輪全国大会の競技課題を基にした課題を使用することで,実践的な知識・技能を育成することを目指す.また本WSを通じて,学習者が,自律的にプログラミングに取り組む態度が涵養されることが期待される.

 

  1. 研究対象者に生じる負担,リスク,利益
  • 負担

生徒の皆さんには1日のプログラミングワークショップに参加してただくほか,アンケートへの回答(15分程度)に協力していただきます.

また,保護者の皆様には,本ワークショップにおける生徒さんの生成AIの利用について,ご許可をお願いいたします.

  • リスク

生徒さんが生成AIに入力するデータは,生成AIの学習データとして提供しないように設定する予定のため,情報漏洩のリスクはございません.

  • 利益

生徒の皆さんがプログラミングを協調的に学ぶ体験ができます.

生徒の皆さんが,生成AIの適切な使用方法を体験することができます.

 

  1. 研究の継続または中断について

生徒の皆さんまたは保護者様が,研究の実施や研究の継続に対して同意した後でも,同意を撤回することができます.同意を撤回した場合は,撤回までに取得したデータは全て破棄します.

 

  1. 不利益の回避

研究の実施や研究の継続に対して同意したこと,または同意を撤回することによって生徒の皆さんや保護者様が不利益な取扱いを受けることは一切ありません.

 

  1. 相談対応

生徒の皆さんや保護者様から質問や相談の希望があった際には,随時応じます.

 

  1. 研究方法と期間

生徒の皆さんには,1日で完結するプログラミングワークショップに参加していただきます.この際,初対面の学習者同士でも話し合いながら学びを深めるための協調学習方法である「知識構成型ジグソー法」や,生成AIを提供することで,プログラミング学習が進みやすくなるように支援を行います.プログラミング学習が促進されたのかどうかを調べるために,ワークショップ中の様子を録画するほか,生徒さんが利用するPCの画面を録画します.また,個人ごとにアンケートを行います.

 

  1. 研究に関する情報公開の方法及び公開時における個人情報に対する配慮

本研究で得られた知見は学会発表および論文等として公表予定です.この際,個人が特定されうる情報は全て削除し,匿名化を行います.

 

  1. 研究に関する情報公開の資料請求

本研究を通じてまとめた学会発表および論文等がご入用の場合は,1の連絡先までお知らせください.資料をお送りいたします.

 

  1. 研究で得られたデータの管理

本研究を通じて得られたデータは静岡大学情報学部 遠山研究室の鍵がかかる保管庫にて10年間保管いたします.アンケート等,紙面で収集したデータは電子化を行ったうえで保管します.保管期間終了後は,復元不可能な状態にする専用のソフトウェアを用いてデータの削除を行います.

 

  1. 個人の情報等の管理方法

生徒の方には1名ずつユニークな識別番号を付けます.データにはすべてこの識別番号を付与します.収集したデータに氏名が記載されている場合は,氏名の部分を削除したうえで識別番号を振ります.データ分析を行う際には,個人名を含まない,識別番号のみを付したデータを参照します.対話等に参加児童の個人名が含まれる場合は個人名を削除して識別番号に置き換えたうえで分析を行います.児童の個人名と識別番号の対応表を作成し,静岡大学情報学部 遠山研究室の鍵がかかる保管庫にて管理します.

 

  1. 経済的負担

本研究に参加される児童の皆さんや保護者様に経済的な負担をお願いすることは一切ございません.

 

  1. 利益相反

本研究に関する利益相反はございません.