北遠に遠足(20230308)

三波川変成帯は西南日本外帯に分布する高圧変成岩です。日本列島のような沈み込み帯の海溝にたまった陸から来た堆積物と、海洋プレートの上面の遠洋堆積物や珊瑚礁を作っていた炭酸塩岩とその下にある海洋地殻の玄武岩が沈み込みに伴って高温高圧条件になって変成作用を受けた岩石が地表に上がってきているのが見えます。温度と圧力の上昇とともに変成度が上がっていきます。浜松市の北に遠足に行ってきました。

まずは南(海溝)側に分布する低い変成度地域で、海洋地殻を構成していただろう「枕状溶岩」を見学。海の底で流れた玄武岩質溶岩だろうと想像します。中央海嶺だったか、ハワイのような海洋島だったかはわかりません。枕状溶岩は特徴的な外観なので、見つけやすいですし、野外巡検ではよくクイズに出されます。私はオーマンの巡検でPeter Kelemenさんに「「この石は何か」の質問には石を見なくてもわかる。枕状溶岩だ」と答えたことがありました。

次は変成度の高いところで、川沿いでcmスケールの褶曲を構造岩石学者の増田先生に教えてもらいました。このスケールで変形しているとすると、こりゃ大変。

次来た時に褶曲見つけられるかな。

良い天気に恵まれました。浜松の北は遠江の北で、北遠と呼ばれるそうです。お昼はお母さんの店でお蕎麦をいただきました。次回は鹿カレーにしようかな。