埼玉県にオフィカーボネートを観察しに出かけてきました。オフィカーボネートとは、マントルの岩石が水和した石である蛇紋岩に炭酸塩が入っている石です。深い緑色に白の模様が入った石は、イタリアなどで建物の内装やテーブルなどに使われてきました。その産地であるヨーロッパアルプスからアペニン山脈、コルシカを2022-2023年に調査しました。埼玉県には、国会議事堂に使われたオフィカーボネートの産地があります。その産地は古い採石場跡になっているだろうけど、わかりませんでしたが、川沿いに露頭があると若い研究者にお聞きし、詳細なポイントを教えてもらったので学生さんたちと行ってきました。
昨年、糸魚川に行った3年生が4年生になりました。一人は糸魚川で採取した蛇紋岩内に脈で入っている(蛇紋岩よりも後にできた)ロジンジャイトというカルシウムに富む石の流体包有物を観察しています。糸魚川と言えばヒスイですが、ヒスイの流体包有物の観察もしています(水ー二酸化炭素?ーメタンの混合流体で複雑で解析は難しい)。もう一人は、このオフィカーボネートの流体包有物(いると思う)の研究をしてくれる予定です。