「金融DX、銀行は生き残れるのか」(光文社新書)を上梓しました

「金融DX、銀行は生き残れるのか」(光文社新書)を2022年6月14日に上梓しました。

銀行がこの社会にこの時代に必要なのか?銀行ITの現状を分析し、日本の金融サービスの未来を考える書です。各章のエッセンスを紹介します。
「第1章メガバンクのジレンマ」では、3メガバンク(MUFG、SMFG、みずほFG)の取り組みを採り上げます。その一方で巨大な勘定系システムを保持しなければならず、そのための制約があることも明らかにしていきます。みずほ銀行の障害の原因も詳説します。
「第2章地方銀行の合従連衡の先は?」では、地方銀行の取り組みを採り上げます。勘定系システムのクラウド化に取り組む北國銀行の改革や、SBIホールディングスの第4のメガバンク構想、システム共同化の枠組みの変化など、様々な合従連衡の形について考察していきます。
「第3章地域通貨の挑戦」では、飛騨信用組合のさるぼぼコインや木更津市のアクアコインの事例を中心に、ブームとなっている地域通貨による地域活性化の取り組みについて解説します。営業エリアが限定される信用組合ならではの取り組みの有効性と課題を考察していきます。
「第4章FinTechスタートアップの攻防-マネーフォワードとfreee」では、FinTechスタートアップであり、共に上場を果たした、企業会計分野でライバルでもあるマネーフォワードとfreeeのサービスと訴訟まで行った攻防について、様々な角度から紹介し考察していきます。
「第5章 優勝劣敗-投資フィンテック企業たち」では、第4章とは異なり、成功した企業とそうでない企業の差が大きくついた、個人向け投資分野でのFinTechスタートアップ企業の差を分析して考察します。具体的にはロボアドバイザーやソーシャルレンディングの企業に関して採り上げます。
「第6章デジタルバンク、ネット銀行との戦い 」では、ふくおかフィナンシャルグループの「みんなの銀行」や、東京きらぼしフィナンシャルグループの「UI銀行」と、従来のインターネット専業銀行の違いについて、経営戦略、ビジネスモデル、ターゲット顧客の観点から分析、考察します。
「第7章 キャッシュレスの先にあるもの 」では、クレジットカード、デビットカード、QRコード決済等の現状と、今後の発展について検討し、GAFAに代表される世界的プラットフォーマー企業の日本への進出があるのかを考察します。
「第8章 土管化か、BaaS提供での逆転か 」では、銀行のビジネスモデルがどう変わっていくのかを検討します。従来の収益源であった金融業務に、FinTech企業や異業種企業が進出することで、いわゆる「土管化」が起こってしまうのか、むしろ汎用的なシステム機能を提供することで、生き残っていくことができるのかについて考察していきます。
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