弾性表面波を用いた多層構造の評価

年、非破壊検査はいたるところで適用されています。例としては原子炉や航空機などが挙げられ、 それらの構造物は使用条件が厳しく、高温、高圧、高速であるだけでなく、内容物が腐食性、 放射性、引火性を有している場合があります。よって内部欠陥の検出が安全性の確保と事故防止に 必要不可欠であることは言うまでもありません。 この様な材料に対する要求性能の高度化から、近年さまざまな表面コーティング材や多層構造材が 用いられています。
本研究室では、このような多層構造材の非破壊評価法として、弾性表面波 を用いた手法について研究を行っています。
多層構造を伝播する弾性表面波は、材料に応じた位相速度分散を生ずることから、この性質を応用 して材料物性(厚さ、密度、縦波速度、横波速度など)を評価出来る可能性があります。
現在のところWavelet解析法を用いた時間-周波数分析と、ニューラルネットワークを用いた推定法 を用いて、この問題に取り組んでいます。