2023/03/22 学位記伝達式
東静岡のグランシップにて、理学部・理学専攻学位記伝達式が執り行われました。M2の石原くんと廣田さん、そしてB4の小柳出くん小幡さん早野くん古川くんが修了卒業しました。B4の4名は引き続き大学院に進学してくれることになっており、益々の活躍を期待しているところです。M2の二人はこの3年間、たくさんの研究成果を残してくれただけでなく、研究室での立ち居振る舞いの良いお手本として後輩たちにその背中を見せてくれていました。彼らがいなければ、研究室の運営が立ち行かずに崩壊していたかもしれないほど、二人の優しいリーダシップには助けられました。石原くんと廣田さんがいなくなってしまうのは研究室としては大ダメージなのですが、そんな彼らが社会に旅立てば必ずや世の中に貢献できる人材として大活躍してくれることは間違いありません。みんな、修了卒業おめでとう。
2023/02/28 研究室懇親会
修士論文審査会と卒業研究発表会の慰労、2022年度のメンバー全員の研究進捗激励、そしてこれまで最上級生としてラボメンバーをまとめてくれたM2の二人の送別を兼ねて、懇親会を開催しました。街中のお店でパーティを開催するのは何年振りでしょうか。これからは徐々に、こういった機会も増えていくことでしょう。
2023/02/28 卒業研究発表会
2022年度の理学部化学科卒業研究発表会が開催されました。指導教員の私がいうとただの親バカですが、4名とも想像以上に立派な発表をしてくれました。ストーリ展開の考え方やスライドの作成方法から発表時の立ち居振る舞いまでを前日まであれこれ指導しましたが、各自がそれを自分なりに吸収して準備してくれた成果だったと思います。素晴らしい成功体験を踏むことができたのは、大学院に進んで更に研究を続ける上でこれ以上ない財産となったでしょう。みなさんお疲れさまでした。
2023/02/14 修士論文審査会
2022年度の大学院総合科学技術研究科理学専攻化学コースの修士論文審査会が開催されました。当研究室からは石原優佑くんと廣田亜莉朱さんが審査にのぞみ、それぞれ「赤外分光法によるベンゼンクラスターの構造解明」、「赤外分光によるアセチレン-アルキルシランクラスターの二重二水素結合の構造解明」の論文題目で発表を行いました。二人とも威風堂々とした発表をしてくれて、私も安心して見聞することができました。研究室の後輩諸氏たちも、彼らの勇姿を目に焼き付けてくれたことと思います。
2022/12/05-16 ベルリン工科大学での共同研究
JSPS二国間交流事業での共同研究のために、ベルリン工科大学のOtto Dopfer教授の研究室を訪問しました。今回のミッションは「ピロールカチオンの微視的水和構造の赤外分光研究」について論文を執筆することでした。Ottoと大学院生のArildii DashJargalさんと3人で議論に議論を重ねて、さらには量子化学計算を回しに回して、2週間の限られた滞在期間でほぼ完成に近い状態で論文を書き上げることができました。帰国後の1月には雑誌に投稿し、幸いなことに2月にはJournal of Physical Chemistry Aに「Microhydration of the pyrrole cation (Py+) revealed by IR spectroscopy: Ionization-induced rearrangement of the hydrogen-bonded network of Py+(H2O)2」が受理されました。次の渡航予定は2023年の5月で、電荷共鳴ピロール2量体カチオンの微視的水和構造の共同研究と論文執筆を行います。
極寒の中にそびえ立つベルリン工科大学、2週間を過ごしたデスク、そしてチームピロールの仲間たち。
2022/10/06 研究助成の採択
松尾学術振興財団様より、松尾学術研究助成として「振動強結合により生成される光-物質混成状態の気相赤外分光」の研究題目を採択していただきました。
2022/09/19-22 第16回分子科学討論会への参加
慶應義塾大学にて開催された第16回分子科学討論会に当研究室M2の廣田亜莉朱と石原優佑、そして松本准教授が参加し講演を行いました。廣田と松本はそれぞれ「赤外分光によるアセチレン-アルキルシランクラスターの二重二水素結合の構造解明」「Charge resonance interactions in pyrrole dimer cation and its hydrated clusters probed by IR spectroscopy」という題目で口頭発表を行いました。石原は「赤外分光による13C6H6巨大クラスターの観測」の題目でポスター発表を行いました。学生は二人とも対面形式で発表を行うのは初めてでしたが、実に堂々とした立ち居振る舞いで発表してくれて指導教員として大変誇らしく思いました。
2022/09/11-18 ビルバオへの渡航(その2)
ビルバオのあるバスク州は、スペインの中でも独特の文化や言語をもつ地域として有名です。街中を歩くと、標識などはスペイン語とバスク語が併記されているものを目にすることが多く、日本人の私などは結構混乱します。そういった文化や歴史に勝るとも劣らずバスクを有名にしているのは、美食の街としてではないでしょうか。バル(酒場)でピンチョスをつまんでワインやビールを飲みながら仲間同士で会話に興じる…という風景がここかしこで見られます。そんなバスクを歩き回る時間をとれたので、少しばかりですが写真でご紹介します。
宿の近所にあったバル。ここの朝ごはんが最高に美味くて、ほぼ毎日通っていました。
左は世界遺産のビスカヤ橋。世界最古の運搬橋。右はビルバオから電車で1時間ほどのゲルニカにある壁画。ピカソの有名な「ゲルニカ」は、この土地で起こったスペイン内戦の悲劇を描いたもの。
このお店はイベリコの生ハムを専門にしたバル。会議主催者のJoseに薦めてもらったお店で、あまりの美味さにハマってしまい何度も通いました。バスクの地ワインである「チャコリ」と合わせると、天にも登る至極の瞬間を味わえます。
宿の近くの一風景。風光明媚をそのまま絵にしたような美しい街。今のところ、再訪したい街の第1位です。
2022/09/11-18 ビルバオへの渡航(その1)
2022年9月12-15日に「The 16th International Conference on Horizons in Hydrogen Bond Research」がスペインのビルバオで開催されました。この度、大変名誉なことにInvited Speakerとしてお呼びいただき、「Microscopic chiral recognition in propylene oxide dimer induced by H-bond of an achiral pyrrole molecule」の演題で講演する機会をいただきました。この国際会議への参加は2013年にベルギーのアントワープで開催されたとき以来で、9年ぶりにお会いする先生方や友人達も多かったわけですが、やはり2年間のパンデミックを挟んでの再開ということもあり、「Nice to see you again」の挨拶も「無事にみんなでこうやって会えて、本当によかったよねー」と感慨深いものがありました。松本の招待講演は二日目の午前にあり、たくさんの方々から高評価をいただことができました。その中でも、Goettingen大学のMartin Suhm先生からいただいた数多のコメントは、講演内容を論文化するにあたり、筆舌に尽くし難いほどの価値のあるものでした。今回の講演内容は日本国内でも何度か話しましたが、Martinほどの鋭いコメントは残念ながら皆無です。さすがは分子クラスターの赤外分光の大家です。今後も親しくさせてもらおうと思います。今回の国際会議は、バスク大学のJose Fernandez先生が実行委員長をされました。彼とは昔からの友人で、私の研究人生にとって重要な位置を占める国際会議ではポイントごとに一緒になる方です。今回の会議はプログラムを見ると招待講演者は偉い方ばかりで、私などはある意味「お友だち枠」で招待してもらった感がありました。しかし、私の講演が終わった後に「よかったよー」と満面の笑顔で喜んでくれていたので、ちゃんと恩返しができたとホッとしました。そんなJoseの素晴らしいおもてなしのおかげで、そしてCOVID19の対策などの決め細かい対策のおかげで、生涯忘れることのできない4日間の会議を過ごすことができました。
会議場の中はとても立派で、ここで講演できたことが大変栄誉に感じられました。
2022/07/01 共同研究課題の採択
2022年度 物質・デバイス領域共同研究拠点の基盤共同研究として、「芳香族電荷共鳴錯体の赤外分光(受入教員:東京工業大学化学生命科学研究所 藤井正明教授)」が採択されました。ピロール2量体カチオンを中心とした溶媒和クラスターの赤外分光研究を進めてまいります。
2022/06/01-03 第37回化学反応討論会への参加
東北大学片平キャンパスにあるさくらホールにて開催された第37回化学反応討論会に松本准教授が参加し、「Microscopic chiral-recognition in propylene oxide dimer induced by hydrogen bond of an achiral pyrrole molecule」の演題で口頭講演をしました。分子クラスターを用いたキラル認識の微視的制御を赤外分光と分子軌道計算から明らかにするという内容は、化学反応討論会の趣旨から若干外れてしまうかもしれないという危惧がありましたが、概ね好意的に聴いてもらえたように思います。ところで今回の討論会は対面とオンラインの混成形式で開催されました。準備と運営に携われた実行委員会の皆様には計り知れないご苦労があったと想像します。松本にとっては母校である東北大学で講演できることは格別の喜びでもあり、第二の故郷でもある仙台の地で過ごせた数日間は初心に戻れる新鮮な日々でしたが、それもこれも関係者の皆様のおかげだと思っております。この場を借りて御礼申し上げます。(写真左から、片平キャンパスの入り口、緑燃ゆる定禅寺通り、学生時代の思い出の味を求めて町中華)
2022/03/29 新年度の研究室始動
総勢9名のメンバーが集合して新年度の研究室活動を開始しました。