/ 12月 5, 2006/ 講演会・談話会・最終講義

日 時: 平成18年12月5日(火) 午後2時半から午後4時まで
場 所: 理学部C棟2階 C215
講演者: 渕野 昌(中部大学)
題 目: ルベーク測度の拡張の可能性について
内 容: Vitali の定理により,ルベーク測度を実数の集合の平行移動に関する不変性を 保ってすべての実数の集合に対して拡張することはできない. バナッハ=タルスキーの定理での球の分割に含まれる集合もこのような拡張によって 測度の付与され得ない集合の例となっている.選択公理を放棄すれば,“すべての 実数の集合が可測である” ことを数学の公理系に付け加えることができる.
一方,平行移動に関する測度の不変性を放棄すると,ルベーク測度をすべての 実数の集合に対して拡張できる,という公理を,選択公理を含む数学の体系に 付け加えることは可能である.この場合連続体の濃度は非常に大きな ものになってしまう.
本講演では以上のような状況の概説を行ない,最近の結果や可能な研究の方向に ついての講演者の予想(希望的観測)などについても触れたいと思っている.
備 考: 講演の際に用いられた スライド渕野先生のHP で公開されております。 ご覧ください。

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