/ 11月 30, 2018/ 静岡代数学セミナー

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  第23回静岡代数学セミナーのお知らせ
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日付:2018年11月30日(金), 12月1日(土)
場所:静岡大学理学部大会議室(理学部A棟209)(普段と異なります!)
理学部A棟を2階に上がってすぐの場所にあります。
案内:http://www.shizuoka.ac.jp/access/map_shizuoka.html
連絡:浅芝秀人 (asashiba.hideto+),毛利出 (mori.izuru+),木村杏子 (kimura.kyoko.a+), 水野有哉(yuya.mizuno+)
   (+ := @shizuoka.ac.jp)
注意:土曜日,理学部棟は施錠されています。鍵を開けるため9時すぎから10時までA棟1階の入り口に人員を配置します。
部分参加も大歓迎です。
その場合,土曜日の1コマ目に遅刻する可能性があれば,事前に連絡しておいてもらった方が無難です。
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プログラム

●11月30日(金)

13:30 – 14:30 阪本龍一(関西学院大学大学院)
有限グラフのカットイデアル, I

14:45 – 15:45 小野舞子(岡山県立大学)
可換微分次数付き代数上の微分次数付き加群の持ち上げについて, I

16:00 – 17:00 加瀬 遼一(岡山理科大学)
道多元環上のmaximal green sequenceとNo Gap予想について

18:30 – 懇親会

●12月1日(土)

09:30 – 10:30 青木利隆(名古屋大学大学院)
Classifying torsion classes for algebras with radical square zero via sign decomposition

10:45 – 11:45 阪本龍一(関西学院大学大学院)
有限グラフのカットイデアル, II

13:30 – 14:30 小野舞子(岡山県立大学)
可換微分次数付き代数上の微分次数付き加群の持ち上げについて, II
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アブストラクト
阪本龍一(関西学院大学大学院)有限グラフのカットイデアル

有限グラフのカットより導かれるトーリックイデアルであるカットイデアルは、
代数統計学の観点から有用であることが2008年にSturmfels-Sullivantらによって示唆された。
その後は生成系の次数やGorenstein性など、代数学の諸性質も調べられてきている。
本講演ではトーリックイデアルの紹介から始め、グレブナー基底などの代数的性質のほか、関連する事項について2回に分けて紹介する。

小野舞子(岡山県立大学)可換微分次数付き代数上の微分次数付き加群の持ち上げについて

本講演では,Auslander-Ding-Solbergのネーター代数上の有限生成加群の持ち上げ問題を
可換微分次数付き(DG)代数上のDG加群へ拡張した問題を取り扱う。
特に,DG代数とそれにdivided power変数を1つ添加した拡大DG代数に対して,
拡大DG代数上のDG加群が係数拡大で持ち上がるDG加群といつ同型であるかについて考察を行う。
この問題に対して,Tateにより導入された作用素のアイディアをもとに,j-作用素と呼ばれる作用素を導入し,
持ち上げの障害類の構成を行った。
ある弱い条件の下で,持ち上げが生じることをその障害類の消滅性により特徴づけた。
また持ち上げの一意性に関する十分条件を与えることができたので紹介したい。
さらに,この持ち上げ問題を応用することで,可換ネーター環における未解決予想である
Auslander-Reiten予想への新たなアプローチ方法を考えることができるので,それに関しても紹介したい。
本講演の内容は,吉野雄二氏との共同研究に基づく。

加瀬 遼一(岡山理科大学)道多元環上のmaximal green sequenceとNo Gap予想について

本講演ではmaximal green sequence(MGS)とよばれるクイバーの変異の列を扱います.
MGSはKeller氏によって導入されBrüstle–Dupont–Pérotin,
Brüstle–Smith–Treffingerなどにより, 多元環の表現論的な観点での解釈・研究もなされています.
一般にMGSが存在するかどうかはそれ自体非自明な問題であり,
実際に存在しないような例もありますが道多元環(非輪状なクイバー)の場合には存在することが知られています.
今回は道多元環におけるMGSの長さに関する予想であるNo Gap予想周辺の先行研究をいくつか紹介し,
その後クイバーのsource/sink 変異とMGSの長さの関係についてお話しします.

青木利隆(名古屋大学大学院)Classifying torsion classes for algebras with radical square zero via sign decomposition

ねじれ類は有限次元多元環$A$上の加群圏の研究において基本的な対象であるものの,
一般に$A$上の全てのねじれ類を分類することは非常に困難である. 本講演では,
この分類問題のためにねじれ類全体の集合の符号分割(部分集合への分割)を紹介する.
応用としてJacobson根基の二乗が零となる多元環に符号分割を適用し,
分割に現れる各部分集合が, 根基の二乗が零となるようなある遺伝的多元環上の忠実ねじれ類の
集合と全単射となることを説明する.