研究サイトとその様子

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[南アルプスフィールド 山犬段試験地] 

オオイタヤメイゲツ、ミズメ、テツカエデ、ブナ、アオダモなどの落葉広葉樹を主体する冷温帯林ですが、常緑針葉樹であるウラジロモミも点在します。林冠は約30種によって構成されており、日本海側の苗場試験地と比べて樹種多様性の高い森林です。オオイタヤメイゲツの頻度が高いことがこの試験地の特徴で、高木層の約40%(本数ベース)を占めています。亜高木層にはエゴノキ、コハクウンボク、オオバアサガラなどが、低木層にはアブラチャン、タンナサワフタギ、カマツカ、アセビなどが見られます。下層はスズタケに覆われていましたが、そのスズタケが2015年に一斉に開花・枯死し、樹木にとって大きな更新のチャンスが訪れました。しかし、シカによる食害で樹木・ササともに更新困難な状況にあることから、2016年に試験地全体を柵で囲いました。試験地内には2基の樹冠アクセス用鉄塔(高さ15m)が設置されており、気象観測や資料採取、太陽光発電の拠点として使用されています。樹種多様性と炭素固定機能の関係を理解することを目的として、様々な樹種を対象として生理生態学的特性や葉フェノロジーの調査が行われています。

調査項目: 気象要因、樹液流束密度、葉フェノロジー(ドローン、地上目視、IOTカメラ)、幹CO2フラックス、土壌呼吸、幹の肥大成長量など

位置: 静岡県榛原郡川根本町(N35.13376, E138.04552)標高1400m、年平均気温7.5℃、年間降水量3000mm、植生タイプ:冷温帯落葉広葉樹林(天然林)、プロットサイズ1.5ha

[天竜フィールド]

ヒノキ一斉人工林を主体とする森林です。ここではダケカンバの産地比較試験や広葉樹の天然更新に関する研究などが行われています。小面積ですがヒメシャラやブナの植栽地もあり、今後の研究に活用する予定です。

位置: 静岡県浜松市天竜区西藤平(N34.907781, E137.745470)標高 400m、年平均気温13.4℃、年間降水量2500mm、植生タイプ: ヒノキ人工林

[新潟県苗場山ブナ林]

ブナを主体する冷温帯落葉広葉樹林です。標高500mから1500mまで、ブナの分布下限から上限の標高勾配に沿って12ヶ所の固定試験地が設定されています。

[富士フィールド]