研究に関する説明事項(保護者の方へ)

遠山 紗矢香

研究に関する説明事項(保護者の方へ) 静岡大学情報学部 遠山紗矢香

本研究「ジェンダーによる学びづらさを解消するプログラミング教材の開発」は,静岡大学学長の承認を受けて実施するものです.また本研究は,静岡大学男女共同参画推進室「ジェンダード・イノベーション研究支援事業」の助成を受けて実施するものです.

1. 本研究の研究責任者・連絡先・共同研究者
研究責任者
静岡大学情報学部 講師 遠山紗矢香

連絡先
〒432-8011 浜松市中区城北3-5-1 静岡大学情報学部 情報学部1号館6F J1601
Tel: 053-478-1456
Email: tohyama@inf.shizuoka.ac.jp

共同研究者
九州工業大学 教養教育院 准教授 山田雅之

2. 研究概要
本研究では,小学校低学年児童を対象として,ジェンダーに関係なく学習者が興味を持って取り組むことができるプログラミング教育の教材を開発することを目的とする.女子児童にも興味を持ちやすいよう配慮した教材を作成し,その教材を用いたプログラミング教育を行ったうえで,国内で市販されている一般的な教材を用いたプログラミング教育と比較を行う.また,教育場面には男子と女子をどちらも複数参加させることで,ジェンダーに関係なく興味を持つことができる教材となっているか,特定の個人ではなく一般に受け入れられうる教材となっているかを検証する.
計算機科学領域では職種を問わず,女性よりも男性の方がはるかに多い.このためプログラミング教育の指導者も男性が多い.一方で,プログラミング教育教材の選好は男女生徒間で異なることが知られている.したがって女子が計算機科学領域を選択することを促すには,ジェンダーに関係なく学習者が興味を持つことのできる教材を開発し,プログラミング教育を通じて提供することが求められる.現在行われている女子中高生への理系進路選択促進事業に加えて,小学校低学年など児童が女性として周囲から扱われ始める前の段階での教育も重要だと考えられる.

3. 研究対象者に生じる負担,リスク,利益
負担
児童の皆さんには全5回各1.5時間程度のプログラミング講座に参加してただくほか,アンケートへの回答(各講座につき5分程度)やインタビュー(各講座終了時に3分程度)に協力していただく.

リスク
ございません.

利益
児童の皆さんがScratchを用いたプログラミングに習熟できる.
児童の皆さんがプログラミングを通じて内省を深めたり考えを整理したりできる.

4. 研究の継続または中断について
児童の皆さんまたは保護者様が,研究の実施や研究の継続に対して同意した後でも,同意を撤回することができます.同意を撤回した場合は,以降のプログラミング講座への招集は行いません.また,撤回までに取得したデータは全て破棄します.

5. 不利益の回避
研究の実施や研究の継続に対して同意したこと,または同意を撤回することによって児童の皆さんや保護者様が不利益な取扱いを受けることは一切ありません.

6. 相談対応
児童の皆さんや保護者様から質問や相談の希望があった際には,随時応じます.

7. 研究方法と期間
児童の皆さんには5回のプログラミング講座に参加していただきます.この際,ジェンダーによる好みの差が生じにくい,または児童の皆さんが選択可能な教材を提供することで,ジェンダーに寄り添った教材がプログラミング学習を促進するのかを検討します.プログラミング学習が促されたかを調べるために,プログラミング講座の様子を録画します.また,個人ごとにアンケートとインタビューを行います.
プログラミング講座を実施する期間は,2021/11/1~2022/1/31 を予定しています.

8. 研究に関する情報公開の方法及び公開時における個人情報に対する配慮
本研究で得られた知見は学会発表および論文等として公表予定です.この際,個人が特定されうる情報は全て削除し,仮名化を行います.

9. 研究に関する情報公開の資料請求
本研究を通じてまとめた学会発表および論文等がご入用の場合は,1の連絡先までお知らせください.資料をお送りいたします.

10. 研究で得られたデータの管理
本研究を通じて得られたデータは静岡大学情報学部 遠山研究室の鍵がかかる保管庫にて10年間保管いたします.アンケート等,紙面で収集したデータは電子化を行ったうえで保管します.保管期間終了後は,復元不可能な状態にする専用のソフトウェアを用いてデータの削除を行います.

11. 個人の情報等の管理方法
児童の方には1名ずつユニークな識別番号を付けます.データにはすべてこの識別番号を振ります.収集したデータに氏名が記載されている場合は,氏名の部分を削除したうえで識別番号を振ります.データ分析を行う際には,個人名を含まない,識別番号のみを付したデータを参照します.対話等に参加児童の個人名が含まれる場合は個人名を削除して識別番号に置き換えたうえで分析を行います.児童の個人名と識別番号の対応表を作成し,静岡大学情報学部 遠山研究室の鍵がかかる保管庫にて管理します.

12. 経済的負担
本研究に参加される児童の皆さんや保護者様に経済的な負担をお願いすることは一切ございません.ただし,児童の皆さんの安全を確保するため,保護者様には会場までの送迎をお願い申し上げます.

13. 利益相反
本研究に関する利益相反はございません.