犬も歩けば棒に当たる

好きなことわざです。ことわざは、多分、言葉の技の意味でしょうね。「犬も歩けば棒に当たる」、略して「犬棒」には2つの解釈があるようです。1つ目は、犬のような者でも(失礼)、歩いていると何か良いことに行きあたる。2つ目は、犬のような者は(失礼)、歩かなければ良いのに下手に歩くと人に棒で打たれる。もちろん、前者の解釈が好きです。

どのような犬であるかは別にして、歩いていると、つまり行動すると何か良いことに出会えると思っています。

2月のオマーンでの蛇紋岩と堆積岩の間の断層など、まさに「犬棒」の賜物です。学生の頃から、マントルに沈み込むプレートの絵をよく見てきたし、何回か描いてもきました。それを目の前で見て、岩石試料も不十分ながら採取できたのです。不十分というのは、この写真を見せられた多くの人が、この色の違うところはどう違うのか面白いだろうね、と言ってくれるのですが、私たちは断層を作っている石だけ取ってきてしまったのです。一期一会。もっと考える犬でなくてはならないようです。