3) 不揮発性メモリの低電力制御・検出回路


高速化と低電力化を両立する制御回路
モノのインターネット(
IoT)システム全体のエネルギー効率を上げるためには、IoTデバイスからの無線データ送信の頻度を下げることが必要となろう。エントロピーの低いデータだけを送受信することがシステム全体のエネルギー効率化につながる。同時に、データ伝送の対象とならないデータも情報処理のためには一定期間保持する必要がある。そのため、このデータを保持する不揮発性メモリへのデータ書き込み・読み出しは、無線送受信回路よりも何桁も低電力でなければならない。従って、不揮発性メモリの制御回路やセンス回路をいかに低電力で動作できるかが無線データ伝送頻度を決める要素となってくる。

この不揮発性メモリ制御・検出回路システムの低電力化は、ノーマリー・オフ・コンピューティングにも重要となる。これは、通常時には電子回路の電源は遮断しておいて待機時電力をゼロにし、演算動作を行う直前に電源を供給することによって、平均消費電力を下げるというアイデアである。ここで、演算動作が終わったら演算結果や演算器内部の状態を不揮発性メモリに退避させて電源を遮断する、演算直前に電源を供給したらまず退避させた情報を読み出して演算器に戻す、ことを前提としている。従って、不揮発性メモリへの書き込みと読み出しの電力は、演算器の待機時電力より何桁も低くなければならない。

不揮発性メモリの低電力制御・検出回路システムの極低電力化の研究によって情報通信のグリーン化に貢献することを目的の一とする。

Animation 1: Much faster pre-charging with pre-emphasis pulses compared with step pulses
Animation 2: Optimum pre-emphasis pulse compared to non-optimum ones
Animation 3: Different waves with different wave numbers vary at each own time constant.

 

 


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