本研究室は、無線通信工学に関する研究室です。流星バースト通信システムや可視光通信システムの開発とともに、通信理論や符号理論などの理論研究を行っています。

 

  • 流星バースト通信に関する研究

流星バースト通信とは, 流星が大気中に突入する際に発生する電離気体柱による反射を利用した通信です。流星による通信路は確率的に発生するため, 高速な通信は期待できませんが,2000kmの長距離通信が実現できるという特徴があります。流星バースト通信に関する研究は, 静岡大学以外では,日本ではほとんど行われておらず, 大変珍しいテーマでもあります. 2016年度からインドネシアでの実験を開始しています。

流星バースト通信実験の写真 流星バースト通信の原理

可視光通信に関する研究

身近にあるLEDや液晶ディスプレイなどを利用して通信を行う技術として、近年大変盛んに研究が行われているのが、可視光通信です。可視光通信は、目で見えるためわかりやすく、また電波法などの制限もないため、比較的容易に開発、実証実験が可能です。本研究室で検討している並列伝送型可視光通信システムは、受信機としてイメージセンサを用いているので、スマートフォンなどに搭載されている機器で受信が可能です。本研究室では、可視光通信システムを実装し、各種実験を行っています。

LEDを使った可視光通信 液晶ディスプレイによる可視光通信

 

  • 無線通信の要素技術の研究

携帯電話や無線LANなど, 無線(ワイヤレス)通信が当り前のように身近に感じられる世の中になっています。当然のことですが, これらには通信がうまくいくための高度なノウハウがたくさん詰まっています。変復調技術とは, 送信側で電波にどのようにディジタルの情報を乗せ, そして受信側でどのように解読するかという, 無線通信の基本となる技術の一つです。本研究室ではこの変復調技術を理論的側面から研究しています。また, CDMAやOFDMAなどの携帯電話などで利用されているアクセス技術に関しての検討もしています。