准教授 宇部達 Toru Ube
静岡大学 浜松キャンパス
(教員室)工学部3号館208号室
Tel & Fax: 053-478-1191
E-mail: ube.tohru[at]shizuoka.ac.jp
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研究キーワード
高分子 / 液晶 / 光機能材料 / 光運動材料 / スマートウィンドウ / ナノ構造
研究内容
(1) 光に応答してマクロに変形する高分子材料の開発
プラスチックやゴムなどの高分子材料は軽量かつ柔軟であり、日常生活でも広く用いられています。高分子の化学構造を適切に設計することにより、新しい機能を持つ材料を作り出すことができます。私たちは、光に応答して変形する高分子材料(光運動材料)の研究を進めています。アゾベンゼンなどのフォトクロミック分子に光を照射すると、分子の形状が変化します。フォトクロミック分子を高分子に組み込むことにより、分子の変形をマクロな変形に増幅することができ、フィルムの屈曲などを引き起こすことができます。光運動材料の光応答性や力学特性を向上させる研究を進め、人に優しい柔らかい材料で作られたソフトロボットなどへの応用を目指しています。
(2) 太陽光に応答して光の透過性が変化する高分子/液晶複合材料の開発
液晶は、棒状分子や円盤状分子の集合体です。液晶においては自発的に分子が配向し、熱・電気・光などの外部刺激により配向状態が変化します。現在、液晶はディスプレイとして広く用いられていますが、液晶の特性を活かすことにより新しいデバイスの創出が可能です。私たちは、太陽光に自律的に応答して光透過性が変化する高分子/液晶複合材料を開発しています。例えば、普段は透明で、直射日光が当たると不透明になって日差しを遮るスマートウィンドウとしての応用を目指し、化学構造やナノ構造の最適化に取り組んでいます。
(3) ナノレベルで規則的な構造を持つ高分子材料の開発
複数の高分子が連結されたブロックコポリマーは、自己組織化により様々なナノ相分離構造を示します。例えば、規則的な貫通構造を有するナノシリンダーは、電荷輸送材料や物質輸送材料としての利用が期待できます。私たちは、有機半導体デバイスや物質輸送材料への応用を目指し、光機能を有するブロックコポリマーの開発を進めています。


