【第157回】子どもたちには間違った判断はさせたくない

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投稿者: 松永 仁(昭和50年 教育学部中学校(数学)教員養成課程卒)


子どもたちは、教師や大人たちとのかかわりを通して、人間性、社会性を身につけ己の夢実現に向け努力し続けている。大人たちは子供たちの思いをぜひ支援して欲しい。

同窓会事務局に勤めて8年。同窓会の歴史を学ぶ貴重な機会を得るとともに教職に携わる人たちの教育に対する真摯な思い、子どもたちへの愛情溢れる思いに感銘するばかりである。昭和31年12月に各師範学校の同窓会を統合して『静岡大学教育学部同窓会』として発足し本年度で66年を迎えた。任意団体である同窓会が様々な困難を乗り越え、継続発展してきた要因は、先輩諸氏の同窓に対する強い絆と運営を通して本県教育界に貢献したいという篤い思いに他ならない。この良き伝統は今も後輩に受け継がれ、多くの教育学部生はその思いを胸に子どもたちの育成に向け活躍している。嬉しい限りである。

今、世界の関心事は大国ロシアによるウクライナ侵攻である。まさに、リーダーの考え一つで生活環境が様変わりし人間の尊厳を打ち砕く世の中に虚しさを感じる。利己的な価値観と単純な正義感に陥り虚構と現実の区別さえなく無謀に振舞うリーダーたち。戦争という劣悪なる環境の下、悲しくむなしい生活に貶められるのは子どもたちであり善良なる大人たちである。「子どもたちまで戦争の被害者に」という報道を聞くにつけ胸張り裂けんばかりの心境である。

世界中の大人たちには、人の思いを受け止め、誰もが隣人を愛する温かな感性をもち、社会性を身につけた素晴らしい子どもたちを育てて欲しい。そのためにも同窓会を含め子どもたちを取り巻く大人たち、リーダーたちは責任ある振る舞いを忘れないで欲しい。今後も、同窓会としては、正しい判断が持てる子どもたちを育てるために子ども理解に富んだ教員育成と地域・社会教育に力を入れたいと考える。