【第176回】ホームカミングデー

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投稿者: 白鳥 智香子(平成元年 人文学部社会学科卒)


今年の夏のある日、静大キャンパスへ牛ステーキ弁当をお届けしました。

私は静岡市内で鉄板焼と欧風料理のレストランを経営しています。

正門から車を進めると、キャンパス内は、青々とした木々の緑、空の青さ、風が心地よく盛夏の装い。素敵な環境で勉強していたのだと、今になるとありがたみが分かります。

図書館前で、しばし停車。ここから見える夜景もきれいだったなぁ。懐かしさに癒されながら、お届け先へ。お弁当のお客さまは、卒業生とそのお子さんたち。卒業後しばしの時を経て、母校に帰ってきた、とのこと。お客様たちの笑顔から、わくわくのひとときを過ごされているのが察せられます。お弁当がお役に立てていたらうれしい事です。

「ホームカミングデー」大学に卒業生や教職員OBが集まり、現役生との交流から大学の今を知り、一体感を創出する催し。この様な催しが近年増えているそうです。

私は高校生の時、好きだった科目「現代社会」の学びを深め、将来は報道記者を目指して、人文学部社会学科に入学しました。受験勉強から解放され、興味ある分野の勉強を深める喜びを初めて学んだ4年間でした。卒業後は地元放送局に就職、その後家業のレストランに転職して今に至ります。クリエイティブな仕事と思っていたマスコミの仕事と同様に、料理の仕事もクリエイティブ。お皿の上に自分がある、と思ってお料理やデザートを作っています。人間とは、知るとは何か、論理的な思考を学んだ静岡大学時代を過ごして、今があります。私1人のホームカミングデー、なかなか良いひとときを過ごしました。

卒業生の皆さま、キャンパスまで来られなくても、ホームページを見て、想いを馳せるだけでも、それぞれの越し方未来を考える、いいきっかけになると思います。

いつか本来の意味でのホームカミングデー、催されるといいですね。