論文アクセプト・公開:J. Biol. Chem.

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インド Gujarat Biotechnology University の Dr. Ravindra Pal Singh、イギリス The University of Manchester の Dr. Robert A. Field との国際共同研究の論文が、国際学術誌 Journal of Biological Chemistry にアクセプトされ、本日オンラインで公開されました。

β-グルカンはグルコースがβ結合で連なった多糖の総称であり、セルロース(β-(1→4)結合)が代表的ですが、オオムギなどの穀物にはβ-(1→3)結合とβ-(1→4)結合が混ざっているβ-グルカン(mixed linkage β-glucan, MLG)が含まれています。これらは我々ヒトの消化酵素では分解できない、いわゆる食物繊維ですが、腸内細菌の中にはこれを分解できるものがいます。

これまでグラム陰性細菌である Bacteroides 属細菌(Bacteroides ovatus Bacteroides uniformis)のMLG資化システムは明らかにされているものの、グラム陽性細菌のMLG資化システムはほとんど明らかにされていませんでした。本研究では、グラム陽性腸内細菌である Blautia producta のMLG分解に関わる酵素、分解して生じたオリゴ糖を菌体内に取り込むための糖結合タンパク質を生化学、構造生物学、分子生物学的手法により、本菌のMLG資化システムを分子レベルで明らかにしています。また、B. producta によって分解され生じたオリゴ糖によって他種の有用腸内細菌が増殖することが示唆されました(クロスフィーディング)。

題名:Utilization of dietary mixed-linkage β-glucans by the Firmicute Blautia producta

著者名:Ravindra Pal Singh*, Jayashree Niharika, Raksha Thakur, Ben A. Wagstaff, Gulshan Kumar, Rikuya Kurata, Dhaval Patel, Colin W. Levy, Takatsugu Miyazaki, Robert A. Field*

URL:https://doi.org/10.1016/j.jbc.2023.104806