情報社会学科で学んだもの(Tさん)

・どうして静岡大学情報学部情報社会学科を受験しようと考えたか
文理融合という特色に惹かれて受験しました。高校では理系のクラスで学んでいたのですが、そのまま大学で理系に進むべきか悩んでいました。情報社会学科は文系と理系のバランスが程よく、色々な学問に触れられると感じたのが受験を決意した理由です。

・当初、どういう将来像を思い浮かべていたか
これがやりたい、という明確な目標はありませんでした。入学当初は普通に大学生活を送って、普通に就職するかなと思っていました。ただ、大学に在籍している間に色々と経験をして、絶対に自分の道を見つけたい、という思いは持っていました。

・情報社会学科で学んだものはなにか
一つはアルゴリズムやシステムに対する理解です。当時はまだ今ほどオンラインメディアが生活の一部とはなっていませんでしたが、その時期に裏側の仕組みを学べたのは大きな財産となりました。4年間の学びを通して、パソコンを使い、ネット上で必要な情報を収集することが得意となり、そのおかげで、世界が大きく広がったと感じています。

もう一つは、様々な分野の学問に触れられたことです。情報社会学科には多様な先生が在籍していたため、色々な考え方や価値観に触れることができました。私自身は最終的にマス・コミュニケーション学のゼミに進んだのですが、在学中は著作権に関する法学の授業、政治学、都市学、異文化コミュニケーション学など、実に多くの学問に接することができました。正規に所属していたゼミ以外にも、吉田先生のガバナンス研究会に参加できたことも大きな学びでした。これらのおかげで、視野が広がり、人間としての幅も広がったと感じています。

・卒業研究で何に取り組んだか
卒業研究ではメディアの報道分析を行いました。

・在学中に得たものはなにか
得たものはとても多いのですが、一番ははやり、社会には多様な価値観や考え方があるということを身をもって感じたことでしょうか。当たり前のことかもしれませんが、様々な学問に触れることで、多様な価値観の存在を、身をもって体感できたと思います。

・大学在学中に同級生とどういう交流があったか
在学中は大学祭実行員会に入っていました。大学祭に向けて学生同士で会議したり、準備したりしたことは今でも良き思い出です。情報社会学科の友達とは、毎日のように交流していました。中でも課題提出前やテスト前に、夜中まで情報学部棟で勉強したのが思い出されます。

・どういう業界に就職したか
卒業後はアメリカに留学をし、日本に戻った後は大学の教員として仕事をしています。

・大学で自分の夢をどう実現したか
上にも書いたように、大学に入った時にはこれといった夢はありませんでした。ただ、色々な経験をする、という目標は達成できたと思います。あとは、卒業論文を書く過程で、案外自分は研究をするのが嫌いではない、と気づきました。今振り返ると、この経験はその後の自分の進路を決める上での一つの分岐点だったと思います。

・大学で得たものをどう活かしているか
デジタルメディアを難なく使いこなせるようになったことで、今まで入手しにくかった情報にもアクセスできるようになり、できることが多くなりました。

・卒業後、静岡大学とどう関わっているか
離れたところに住んでいるため、あまり関われていません(残念です)。

・どのような分野に就職し、いま、どういう仕事をしているか
大学で教員をしています。専門はメディア心理学です。

・今後の情報学部に期待するもの
文理融合はとてもいい理念だと感じています。また、学生の数に対して、先生の数が多いのは国立大学の良い点です。在学時は気付きませんでしたが、先生の数が多かったことで、丁寧に指導していただけたことは、とても贅沢な体験でした。今後とも、多様な価値観を理解できる人材、バランスの取れた人材が輩出されるような学部であってほしいなと思います。