機器について

下記の機器を使用して下記のような綺麗な方位マッピング像(右図)を得ることができたので、ここに掲載します。


試料 大文字山(京都)で採取した菫青石ホルンフェルス中の菫青石三連双晶(桜石になる石です)
※ 京都大学理学研究科の高谷真樹さんからお借りした薄片の写真です。
この写真についての詳細はこちらをご覧ください。

 


電界放出型走査型電子顕微鏡 (FE-SEM)
+ エネルギー分散型X線分析装置 (EDS)
+ 後方散乱電子回折装置 (EBSD)

電解放出型の電子銃を備えており、高分解能で観察することが可能です。低真空 (最大150Pa) にすることもでき、導電性のない試料や真空に弱い試料を観察することも可能です。試料の凹凸が観察できる二次検出器(低真空にも対応可能)や、試料の平均原子番号が観察できる反射電子検出器が装備されています。

また170mm2と検出面積の大きいEDX検出器を装備しており、試料に含まれる元素の定性・定量分析、元素マッピングを高速で行えます。さらに最高収集速度が4500点/秒のEBSD検出器も装備しており、結晶相・結晶方位同定や、結晶相・結晶方位マッピングを高速で行うことができます(元素マッピングと同時にできます)。

Field Emission Scanning Electron Microscope (FE-SEM; JEOL JSM-IT700HR)
+ Energy Dispersive X-ray Spectroscopy (EDS; Oxford instruments Ultim Max 170)
+ Electron Backscatter Diffraction Analyzer (EBSD; Oxford instruments Symmetry S2)

 

電子線マイクロアナライザ(SEM-EPMA)

この機器には二次検出器や反射電子検出器が装備されており、試料の凹凸や平均原子番号を観察することができます。

また波長分散型X線分析装置(Wavelength Dispersive X-ray Spectroscopy: WDS)が4基装備されており、定量性の高い化学組成分析や化学組成マッピングを行うことが可能です。4基のWDSには、PET、LIF、TAPや軽元素用分光素子のLDE1、LDE2など合計8個の分光結晶がついています。分光器のローランド円半径は異なっており、2基は高感度用(100mm)、2基は高分解能用(140mm)です。この機器では分析試料に含まれる元素の種類や重量に応じて分光結晶やローランド円半径を選択することができます。

Scanning Electron Microscope
+ Electron Probe Micro Analyzer (SEM-EPMA; JEOL JXA-iSP100)

それぞれの機器の長所の比較に関してはこちらも参考にしてください。