下記の条件で測定したときの低各加速電圧の時のX線スペクトルです
CaとFeのL線について考えてみます
使用機器 FE-SEM (JEOL JSM-IT700HR) + EDX (Oxford instruments Ultim Max 170)
プロセスタイム 4(標準)、6
Std.PC 75
分析試料 ブルーシストの脈中のCpx (化学組成:Na0.1Ca0.4Mg0.7Fe0.6Al0.3Si1.9O6)
5kV, 3kV, 1kVの時の0-10keVのスペクトル
5kV 1.4nA
3kV 0.6nA
1kV 0.22nA
プロセスタイム4と6の比較(3kV、0.6nA、0-3keVのスペクトル)
※ プロセスタイム4に比べて6のほうがエネルギー分解能が高い(半値幅が小さい)
そのため重なっているピークを分離するのに向いている(はず)。
(一方で6のほうが感度が悪く、長時間かける必要がある)
プロセスタイム4
プロセスタイム6
若干半値幅が小さくなった気もするが、プロセス4で重なっているピークを分離できるようになるということはなさそう
3kV, 1kVの時の0-1keVのスペクトル(プロセスタイム6)
3kV 0.6nA
1kV 0.22nA
・ CのK線(約0.28keV)のピークは十分に強い(1kVは他のピークが弱くなっている分相対的に強くなる)
・ OのK線(約0.53keV)は3kVの時は強いが、1kVの時は弱い
・ FeのL線は(約0.71keV)は3kVの時は観察できいるが、1kVの時は観察が困難
・ CaのL線は(約0.3keV?)はほとんど観察できなかった(CaのL線は弱い?Cのピークと被るから?)