定量分析を行った後に上の「オフライン」ボタンから定量分析値の再計算を行うことができます。
標準試料を変更して定量分析値を再計算したい場合に有効です。
また補正法を変更したり、補正方間の比較したい場合にも有効です。
定性分析結果に対して半定量分析を行うこともできます。
※ 測定した強度をもとに再計算します。
分析自体がうまくいっていない場合には有効な手段ではありません。
※ この操作は再計算用(?)PCでも行うことができるため、
ほかの人がSEM-EPMAを使用中だったり、SEM-EPMAの使用時間外でも行うことができます。
(定量分析のデータや標準試料のデータを再計算用(?)PCにコピーする必要があります)
1 再計算のための準備(再計算用のPCを用いる場合)
1-1 再計算したい定量分析のデータおよび再計算に使用したい標準試料データを、CD-Rなどを用いてSEM-EPMA制御用PCから再計算用のPCにコピーする(USBメモリーなどは使用禁止)
1-2 デスクトップの「Epma-Dataへのショートカット」 のどこかに定量分析データを、その中の「USERS」-「標準試料」の中に標準試料データを置く
※ 定量分析データは整理しやすい場所に置けばよいです
※ 定量分析データの中に標準試料データ参照先のパスも保存されているため、標準試料データの置き場所は再計算用のPCと元のPCで統一すると楽です
1-3 EPMAデータプロセッサーのソフトを立ち上げる
1-4 上の「オフライン」ボタンを押す。
2A 標準試料を変更して再計算(複数のデータを一括で再計算することも可能)
2A-1 上の方にある「保存パス」及び「プロジェクト名」で、再計算後のデータの保存先を選択する。
2A-2 右上「定量結果」ウィンドウの再補正モードが「強度補正」になっていることを確認し、
「定量結果」を押し、再計算するデータを読み込む
2A-3 「補正パラメーター条件」ウィンドウの「標準試料データ」を選択する
「標準試料データの編集」ウィンドウが開くので「標準試料」から、使用する標準試料を選択して「適用」を押す。
2A-4 「オフライン定量分析」ウィンドウの「補正開始」を押す
※ 2A-2の「強度補正」を「一括補正」に変更して同様の操作を行うことで、複数データを一括で補正することも可能
※ 同じ標準試料を選択しても、僅かにずれた測定値がでるが、それは電流値の設定に由来すると思われる(管理人の勝手な推測)
(「定量分析」で計算する際は、標準試料測定時の電流値の有効数字を4桁で計算するが、「オフライン」による再計算の場合は3桁であり、それが僅かなずれとなる)
※ 陽イオンの価数を変更したい場合などは、「定量分析条件」から変更できる。また「分析元素条件」ウィンドウから、分析元素を削除することができる
2B 定性分析で得たデータに対して半定量分析を行う
2B-1 上の方にある「保存パス」及び「プロジェクト名」で、データの保存先を選択する。
2B-2 右上「定量結果」ウィンドウの再補正モードが「強度補正」になっていることを確認する。
2B-3 「定性結果」を押し、定性分析のデータを読み込む
2B-4 「定量分析条件」ウィンドウの測定物資(岩石の場合は「酸化物」)や、補正法(ZAFが良いか?)を確認する
2B-5 「分析元素条件」ウィンドウでオートで分析元素とチャンネル、分光結晶が選ばれるので適切か確認する。
※ 必要のない元素を削除する
※ 定量分析をする場合とは異なり、1つのチャンネルに多数の元素が選ばれていても問題なし
2B-6 「補正パラメーター条件」ウィンドウの「標準試料データ」を選択する
「標準試料データの編集」ウィンドウが開くので「標準試料」から、使用する標準試料を選択して「適用」を押す
2A-7 「オフライン定量分析」ウィンドウの「補正開始」を押す
2C 補正法を比較する(管理人未確認)
2C-1 上の方にある「保存パス」及び「プロジェクト名」で、再計算後のデータの保存先を選択する。
2C-2 右上「定量結果」ウィンドウの再補正モードが「強度補正」になっていることを確認し、
「定量結果」を押し、再計算するデータを読み込む
2C-3 「定量分析条件」ウィンドウで、補正法を選択する
2C-4 「オフライン定量分析」ウィンドウの「補正開始」を押し、元の結果と比較する
(注意) 2022年5月13日現在、再計算用PCのDVD-RWドライブの調子が悪いように思われる(まだほとんど使用していないのに。オフラインのため、PCのアップデートをしていないのが問題?)
再計算用PCからのデータの吸出しはUSBなどを使用してもよいかも?