(下記の文章は、トランスファーベッセルを使用したことのない管理人が、気密試料ホルダーとベッセルキャップオープナーの説明書をもとに記述しています)
トランスファーベッセルは、大気に触れさせたくない試料などを取り扱う際に有用です。
26mmf × 20mmh までのサンプルを装填できます。
1 トランスファーベッセルへの試料の装填
(説明書には記述されていないため明記できませんが、グローボックスなど雰囲気が制御されている空間で試料をトランスファーベッセルに装填する準備が必要になると思います)
2 トランスファーベッセルをFE-SEMの試料室に入れる(FE-SEMの試料室に別の試料台や試料が入っている体で記入しています)
2-1 トランスファーベッセルの準備(説明書では、「リーク治具を気密ホルダーにねじ込む」とあるが、リーク治具は不要?)
2-2 (FE-SEMの中に入っている試料を取り出すところは、通常の試料交換と同じ)
「試料交換」を押し、手順に従い中に入っている試料を取り出す。
2-3 試料台を「TV」、高さを「0mm」で設定する。
(高真空で用いるばあいはHVであることを確認する。そのほか加速電圧、Std.-PCの値を設定してもよい)
2-4 試料台の取り付け
2-4-1 スライドさせて、トランスファーベッセルを取り付けて、Holdにする。
(真空中でリーク治具が回せる位置関係であることを確認?)
2-4-2 扉を閉め、真空を引く前にベッセルキャップオープナー(LLC上の棒)とトランスファーベッセルの蓋のねじ穴を合わせてねじを閉めこむ(軽い力で止まるところまで)
(真空を引いた後だと遊びがなく、ねじ穴が合わなくなる)
2-4-3 真空を引く
2-4-4 ベッセルキャップオープナーを引っ張って、トランスファーベッセルの蓋を取る
(ベッセルキャップオープナーを引っ張る前に少し待ったほうが、試料室の真空度も高い状態で蓋を開けることができる?)
(蓋を取る前に仕切弁を開けると、蓋やベッセルキャップオープナーに横向きの負荷がかかる?(LLCより試料室のほうが高真空で、試料台が試料室に引っ張られる力が働き、負荷がかかる?))
2-4-5 (FE-SEMの中に入っている試料を取り出すところは、通常の試料交換と同じ)
試料交換室(LLC)と試料室の間の仕切弁を開ける。
あとは、PCに表示されている指示に従い観察する。
3 トランスファーベッセルをFE-SEMの試料室から取り出す
3-1 「試料交換」または「試料取り出し」を押し、手順に従い仕切弁を開けて試料をLLCまで取り出す。
(仕切弁は開いている状態。しめるとLLCが大気圧になる)
3-2 仕切弁を閉める前に、ベッセルキャップオープナーを用いて(トランスファーベッセルに?)蓋をする。
3-3 仕切弁を閉める前に、ベッセルキャップオープナーのねじを緩めて引き上げる(リーク治具とベッセルキャップオープナーの連結を解く)
3-4 PCに表示されている指示に従い、トランスファーベッセルを取り出す。
4 トランスファーベッセルから試料の取り出し
(説明書には記述されていないため明記できませんが、試料を大気にさらしたくない場合はグローボックスなど雰囲気が制御されている空間で試料をトランスファーベッセルから取り出す必要があると思います)