菫青石三連双晶のEBSDマッピングの結果

※ IPFの関係で、65°ほど回転させてとったEBSDマッピングについての結果を示します。


図1  {100} {010} {001}の菫青石の極点図

当然かもしれませんが、極点図においてc軸は共通なのに対し、a軸とb軸はc軸を中心に60°回転した方向に分布しています。

 

図2 EBSDマッピングから得られた逆極点マッピング
((A-C)の色と軸と方位の関係が分かるものを用意するべきですね。すいません。)
(D) それぞれの領域における菫青石の主要な方位
(E) 光学顕微鏡写真

 

c軸が同じ軸を向いていることは図2(C)からもわかります。

さらにa軸やb軸でも花弁(成長分域)ごとに結晶方位が違うという結果を図2(A)と(B)示しており、さらに図2(D)で正しい結晶方位が選ばれていることがわかります。
(しんじられません。すごいです)

ただ光学顕微鏡写真では一つの花弁は一つの方向だけであるのがわかるのに対し、IPFではちらほらと異なる方位が混ざっており、ミスオリエンテーションが見受けられます。

この機器(Oxford instrumentsのSymmetry S2)は
菫青石のような異なる方位で見分けることが困難なEBSDパターンを示す結晶について慎重になる必要はありますが、それでも菫青石のEBSDマッピングが取れるすごい機器
であることがわかりました。