BBRCに論文がアクセプトされました

昨年度まで本研究室に在籍していた雷暢さんの修士論文をもとにした論文がBBRC (Biochemical and Biophysical Research Communications)にアクセプトされました。進化的に高度に保存された遺伝子であるSaysd1についてマウスを用いて解析し、減数分裂後の特定の分化段階の精子細胞で発現すること、小胞体に局在すること、ノックアウトすると生殖能力には影響がないものの、精子数がやや減少していることなどを見出しました。ショウジョウバエでやヒト細胞株を用いた解析では、小胞体におけるTranslocation-associated quality control(TAQC)に関与し、その欠損が小胞体ストレスを引き起こすという報告がありましたが、私達が調べたところノックアウトマウスの精巣において小胞体ストレスは生じていないようでした。ただ、小胞体ストレスは精子形成を抑制するとの論文もあることから、このあたりはもう少し詳細に調べたいと考えています。

https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2023.06.085