落葉広葉樹林の樹液流に関する論文がEcological Research誌に掲載されました(2026/6/23)

南アルプスフィールドの標高1400mにある山犬段試験地は、オオイタヤメイゲツ、ブナ、ミズメ、テツカエデなどが優占する落葉広葉樹林です。幹内を流れる樹液流速度は一般的に外側の若い組織ほど高く、古くなるほど低下します。このような樹液流の放射方向のプロファイルが、樹種、個体、季節でどのように異なるのかを調べました。その結果、放射プロファイルは、樹種や季節よりも個体間で大きく変動していました。樹液流の計測は、樹木の水利用特性を知るうえで有効な手法ですが、森林の蒸散量を推定するためにはこのような幹内の樹液流のバラツキを決定している要因を明らかにする必要があります。現在は、樹冠形状が放射プロファイルの個体差を説明するという仮説を立て、その検証を行っています。

Quantifying the radial profile of stem sap flow in a cool temperate forest of Japan: tree-to-tree variability outweighs seasonal and species-specific effects [DOI]