宝塚歌劇団への要望書

宝塚歌劇は大好きです。しかし、歌劇団内の労働条件があまりにもブラックなようで、9月末に劇団員が自死してしまいました。宝塚歌劇団のHPから、劇団宛に2通、要望書を書きました。https://kageki.hankyu.co.jp/system/inquiries
以下にコピーします。一部、発信後に誤字に気づいたものもありますが、そのままコピーします。

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2023年10月4日21時前

歌劇事業部ご担当さま
宝塚歌劇団理事長さま

2013年より好きになって家族でよく観劇させていただいています。
2023年9月30日土曜日の現役歌劇団員の自死をお聞きし、悲しい思いをしています。
新聞報道によると歌劇場の見える自宅マンションからとのことで、彼女の悔しさを考えると涙します。
ご冥福をお祈りすると共に、遺族の方々に哀悼の気持ちを持ちます。

翌日から大劇場公演が、火曜日から東京宝塚劇場公演が中止されています。
団員(組子)やスタッフの動揺は想像しあまりあります。
一人の団員の死を無駄にしないために、歌劇団には下記を強く望みます。
団員、スタッフの健康を第一に考えてほしい。

私たちは公演を観ることで元気、幸福を得てきました。
私の考えでは、宝塚歌劇のファンの寿命は、国民の平均よりも高いのではないでしょうか?
でも、素晴らしい(ことの多い)公演の背景に団員の健康を損なうようなことがあると考えると、公演をこれまでと同じように観ることは難しくなりました。

私自身は昭和39年の生まれで、頑張ることが美徳と考えて成長してきた世代です。
歌劇団は来年創設して110年と伺っています。
その歴史の中で培ったノウハウを持って、今の素晴らしい舞台があることは事実です。
しかし、死を選ばざるを得なかった団員がでた以上、これまでのやり方を修正する必要があることを示しています。

団員、スタッフの健康を第一に考えるのなら、全ての団員とスタッフから、「改善」できる点を聞き出し、より良い職場にして欲しいと考えます。
江戸時代の一揆ではありませんが、上申書をだしたものが責任を取るような「前近代」の考えは廃して、どのような意見でもだしてもらって、それを検討することが、今歌劇事業部には求められていると考えます。

知らないことですが、歌劇事業部は電鉄の人事部出身や、駅長経験者からなると聞いたことあります。そうであれば、社員のメンタルを考えるのは我々よりはよくご存知でしょう。

ファンは、今、歌劇団が、歌劇事業部が、理事長が、どれくらい本気で、団員、スタッフの健康を第一に考えているか注視しています。

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2023年11月17日19時半

宝塚歌劇団のみなさま

理事長、専務理事、理事の記者会見を拝見し失望しました。阪急の取締役でもある理事長は辞任し、阪急の会長を始め理事長、専務理事が減給となるとのこと、宝塚歌劇団は阪急電鉄の一部門であるため、阪急電鉄の人事が行われただけでした。ファンにとって何よりも大きな失望は、「いじめはなかった」と結論してしまったことです。外部の弁護士は自死した劇団員の遺族の話も聞いておきながら、阪急電鉄の対面、伝統、名誉をより重視したと感じました。そのような劇団に自分の娘を入れる親はいません。あのような記者会見を開いてしまった間違いを詫びて、歌劇団は何があっても遺族と和解してほしいと願います。そのためには、遺族が求めるいじめた劇団員のお詫びと納得できる処分が必要となるでしょう。辛い決断と思いますが、それでも裁判で劇団員が証言台に立つようなことを繰り返して欲しくありません。いつか、自死した劇団員の遺族が大劇場の大階段を降りて退団の挨拶ができるように、劇団が変わってください。少なくとも今後は、いじめる者は舞台をされ、行き過ぎた指導をした者は舞台を去れ、を劇団の信念として生まれ変わってください。110年に一人自死する劇団員がいても、守らないといけないような伝統は変えるべきです。日本国憲法に違反しているからです。ファンあっての興行でしょう。多くのファンが気持ちよく舞台を楽しめるように、是非、変化してほしいと考えます。

静岡市 川本竜彦

誤字:
対面は、体面とすべきでした。