教授 平川和貴 Kazutaka Hirakawa
静岡大学 浜松キャンパス
(教員室)工学部4号館210号室
(実験室)工学部4号館211号室
Tel & Fax: 053-478-1287
E-mail: hirakawa.kazutaka[at]shizuoka.ac.jp
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研究キーワード
光化学 / 物理化学 / 生物分子科学 / 生物無機化学 / 光線力学的療法 / ポルフィリン / 金属ナノ粒子
研究内容
1.がん光治療の基礎研究
可視光線の照射で、低侵襲にがんを治療できる光線力学的療法では、光増感剤と呼ばれる薬が用いられます。当研究室では、光増感剤の基礎研究を行っています。従来の光増感剤は酸素を必須としますが、がん組織は低酸素であるため、酸素に依存しないメカニズムで作用する光増感剤を開発しました。さらに、がん選択的に作用する副作用がない光増感剤を研究しています。また、光線力学的療法は、感染症治療にも応用されており、そのメカニズムを研究しています。
2. 光毒性防護メカニズムに関する研究
太陽紫外線は皮膚がんや障害を引き起こす場合があります。そこで、生体分子において、遺伝物質のDNAをはじめ、ビタミン類等の色素類は、太陽光に曝露されても簡単に傷つかない機能をもつように分子レベルで進化してきました。また、光合成を行う植物も同様に、太陽光からのダメージを巧みに防いでいます。これらの防護メカニズムを解明し、薬剤や化粧品等への応用を研究しています。
3. 金属ナノ粒子の自発的複合化機構の解明と触媒応用
銀ナノ粒子と白金族のナノ粒子は、水溶液中で混合すると自発的に複合化する現象を発見しました。その結果として生成する、銀を中心、白金族を外側としたナノ粒子は、単独の白金族の場合よりも高い触媒活性を示す場合があります。この複合化では、中身を銀とすることで白金等の希少金属量を大幅に削減した触媒等の開発が可能となります。このメカニズムにはまだ不明な点があり、その解明と触媒等への応用を研究しています。