【第162回】人の心を動かす言葉

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投稿者: 杉本 唯夫(昭和51年 教育学部中学校課程数学卒)


昨年度副会長に就任した高校部会の杉本唯夫です。去る6月30日に静岡大学で同窓会本部役員と学生代議員との話し合いが行われ、2名の学生が代表して参加してくれました。2人は陸上部、ソフトボール部で活動している学生でした。

私は、過日掛川市教育委員会が人生の支えになった教師の言葉などが紹介された『教師になってよかった』という冊子の存在を知っていたので〖憧れの先生〗と【印象に残っている言葉】について質問しました。陸上部の学生は〖高校時代の顧問の先生。中学時代は100・200mが専門だったが400mを勧めてくれた。自分の能力を見極め、可能性を引き出してくれた。〗【気持ちで負けるな。乗り切ったら強くなる。教師には人間的な魅力がないとだめだ。】と話してくれました。ソフトボール部の学生は〖高校時代のソフトボール部の顧問の先生。今弱くても1年後に強くなればよい。私は全国大会出場を果たしました。〗【人として強くなれ。逆境をプラスにかえよ。】でした。私の好きな言葉に『人は人を浴びて人になる。』があります。2人の学生は顧問との出会いの中で、先生の言葉に心を動かされ、やる気を起こしたのです。

また、清水西高時代に英語の再任用の先生と面談した時の話です。「大竹しのぶが演ずるチェーホフを見に行き、その演技にほれぼれした。『教師は役者にならなければならない。』対生徒、対保護者、対教育者などいろいろな顔をもたなければならない。」と力説されました。役者は観客を感動させることが使命で、そのために自分を磨く。教師は生徒の可能性を見つけ伸ばす、保護者の信頼を得る、協働するために人の心を動かす言葉の引き出しをいくつも用意すべきだと思います。

やがてこの学生たちが教師になった時、今までの自身の経験や学びを活かして人の心を動かせるような先生になって欲しいと思います。