【第181回】さらば雄萌寮

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投稿者: 根本 猛 (1979年(昭和54年) 人文学部法学科卒)


静岡大学での4年間を雄萌寮で過ごしました。寮生活は学生生活以上の強烈な印象です(学生生活の思い出は、模擬裁判と憲法ゼミ)。今も付き合いがある友人の多くは元寮生です。寮のおかげで月3万円もあれば余裕ある暮らしでした。

半世紀近く前の静岡大学は、9時ちょうど授業開始の一日4コマ(各100分)でした。他学部の寮生から「暇の人文」と揶揄されていた私たちのおおよその日課は、朝食後8時半ころ大学へ、(4コマ目はほぼなかったので)3時半すぎ帰寮して、まず卓球で一勝負、その後早めの夕食、あとはご随意にという感じ。人数が揃えば麻雀や、囲碁部所属の寮生に教わって碁も結構打ちました。

秋には静大祭に先立って、寮祭が行われました。各階対抗の卓球、ソフトボール、駅伝、演劇などで総合優勝を争います。曖昧な記憶ですが、2週間くらいやったようです。また12月初めだったと思いますが、部屋替えがありました。まあ強制的な掃除ですね(笑)

寮じゃ勉強できないでしょうとよく言われました。大学院浪人中だった先輩からは退寮を勧められました。私は運良く雄萌寮から大学院に進学して、こうして教員になったので、あんまり関係ないんじゃないかなぁと思います。

2年前(2022年)の今ごろ、雄萌寮廃寮のニュースが流れ、私は知り合いの元寮生にいっせいメールしました。半分以上から「取り壊し前にもう一度見たい」と。私と違い4年も雄萌寮にいなかった彼らにも、そんなに大きな存在だったんだと改めて認識しました。

こうした思い出いっぱいの雄萌寮がなくなることは、とても寂しいですが、築60年近い老朽建造物ではやむを得ないことかもしれません。

最後に、ありがとう雄萌寮、そしてさようなら!