(以下の記事は、情報社会学科が2学科制の際の【私の卒業研究】です。現在の3学科制の情報社会学科とは扱う内容が一部異なりますが、参考までに掲載します)
卒論の内容を紹介してください。
データベースソフトの「アクセス(MicrosoftACCESS)」とGISソフトの「ArcGIS」を組み合わせて、GIS上にデータベースの検索結果を表示するものです。
GISソフトは、パソコン上に平面(2次元)または立体(3次元)の地図を表示するもので、コンピュータ上でどんな地図なのかをわかりやすく見ることができます。

「GIS」を選んだ理由は、先輩からの引き継ぎで、今年は3次元表示をやることになったからです。
「土偶データベース」に取り組んだ理由を教えてください。
当研究室では、3年間に渡って研究を引き継いでデータベース応用システムを開発してきており、その中のGISをやってみたいと思ったからです。
これまでの関連する研究と比較して、N・Yさんのこの論文の長所はなんだと思いますか? また、反省点は何ですか?
この研究の長所としては、一番に3次元表示によって、検索結果が視覚的に分かりやすくなったことがあげられます。
また反省点は、開発の方に時間がかかり過ぎてしまいGISの機能をうまく使えなかったことです。
行った開発とは、Accessのフォーム上からプログラムのVBAを使って、GISソフトで3次元表示をできるようにすることです。
一つのゼミの学生が4代にわたって書き嗣いだ論文というものも珍しいと思います。過去3代の論文の変遷と、この論文が加えた内容を教えてください。
第1版が基本的なことを調べ、第2版でそれが扱えるシステムが完成し、第3版でそれを更に検索方法について改善し、第4版でGISによる3次元表示ができるようになりました。
このデータベースによって、何が可能になりましたか?
3次元の情報により高低差のデータが分かるようになりました。
これによって、どの種類の土偶がどういう使われ方をしていたかを知る手がかりになると思います。
卒論を書くに当たって、後輩になにか助言はありますか?
この研究を続けるにあたって、すでにシステムがあるわけですから、それをまずどんなシステムであるのかを知らなくてはならないのですが、案外それに時間がかかったので、早めにやった方がいいと思います。
八重樫先生の指導でどういうことが役に立ちましたか?
はい、とても役に立ちました。特に直接企業のかたを紹介してもらって、何とか完成することができましたから、それがなかったら完成していたか分かりません。

主査・副査の先生の評価はどうでしたか?
事前にいろいろとアドバイスをもらっていたため、研究内容についても知ってくださっており、結構すんなりと通りました.
卒業後、この論文でまとめたことをどう生かしたいですか?
卒業後はシステムエンジニア(SE)になりますから、システムを開発した経験は役に立つと思います。
情報社会学科で学んだこと・得たことはなんだと思いますか?
情報学部だからってパソコンを使うことも勿論ですが、それ以外にもいろいろと学ぶことができ、進路もそれを生かしたものにつけましたから良かったです。
指導教員講評
指導教員:八重樫純樹
文系、理系どちらもこなせたが、技術的側面に関心が強く、情報科学科の授業や勉強会に積極的に参加していたのでこのテーマを薦めました。
この卒研テーマは4代続き、これに携わって卒業した学生は全て最前線のSE(システムエンジニア)として社会で活躍しています。就職はSE希望であり、先輩が開発したノウハウを学んで、その上で新システム開発問題への挑戦でした。勉強が大変なことは重々承知しておりましたが、当初目的を達成できる忍耐力と能力が有ると見ておりました。色々な問題に突き当たってはそれを解決し、期待通りしっかりやり通しました。
欲をいわせてもらうなら、考古学や縄文文化、縄文土偶についてもう少し勉強してもらいたかったなあ、というところでしょうか。ま、人生はこれからが本番です。この卒研を通して、仕事としての技術の世界とは別な世界をみてゆける、人間としての幅を広げてもらいたいと思います。
取材・編集:M(2003/03/12)