(加速電圧15kV、照射電流約10nA、WD約11.1mmで観察していることを前提としています)
1 分析点の選択
測定したい点を視野の中心に持ってくる。このとき約5umの範囲に、測定値が悪くなりそうな要因がないことを確認。
・ きれいな平面であり、測定したい試料以外のものがない状態。x2000ぐらいで確認するとよい。
・ 分析点決定後はファラデーカップを挿入して、試料を電子線のダメージから守るのが良い
2 定量条件1 定量元素の選択
2-Aか2-Bのどちらかを行う
2-A (手動で定量分析条件を入力する場合)
2ーA1 「定量」ボタンを押し、「保存パス」と「プロジェクト名」を入力する。
(保存パスとプロジェクト名は自由に入力してもよいが、適当だと後でデータを管理するときに混乱する)
2ーA2 「定量分析条件」の「詳細」をクリックし、
・ 「測定物質」を「酸化物」にする。
・ 「ピークサーチの実行」の「実施しない」選択を推奨。
2ーA3 「分析元素条件」で分析したい元素を選ぶ
2ーA4 「分析元素条件」の「詳細」をクリックし、
・ 選択した元素を各チャンネルに割り振る
・ 「標準試料」の「・・・」ボタンを押し、標準試料を選択する。
(右の「読み込み」をクリックして、選択したチャンネルでCpsが十分大きいかを確認するとよい)
※ 2-4Aが適切であるのかが、定量値に大きく影響します
2-B(登録されている分析条件を使用する場合、2-A2、A3、A4が省略できます)
2-B1 「クイック」を押し、分析条件を選択する。
「分析元素条件」の「詳細」からチャンネル、標準試料の選択が適切であるか確認するとよい)
2ーB2 「保存パス」と「プロジェクト名」を入力する。
(保存パスとプロジェクト名は自由に入力してもよいが、適当だと後でデータを管理するときに混乱する)
3 分析位置条件の登録
「分析位置条件」の「詳細」をクリックし、
・ 「スキャンモード」を「円」で5umに設定
・ OMモニターを用い、z位置によりピントを合わせる → フォーカス(WD値)によりピントを合わせる
・ 「現在位置の読み込み」ボタンを押して現在のx, y, zを読みこんだ後に「適用」を押して、位置分析条件を登録
4 照射電流値の読み込み
ファラデーカップを挿入し、SEM像下の電流値をクリック
→ 「10nA」ボタンを押す。
→ 照射電流値が10nAになったら(ウインドウがアクティブになったら)、「電子光学条件」の「読み込み」ボタンを押す。
5 分析開始
左上のほうにある「分析開始」ボタンを押す
※ 詳しくは紙媒体の説明書に丁寧に説明されています。
定量値が悪いと思ったら
・ 高さ(OMのピント)、傾きなどが適切であることを確認してください。
・ ある程度の重量を持つのに、選択していない元素があるかもしれません。
定性分析により、含まれる元素の確認をするとよいかもしれません。
(「クイック」の登録の中に、定性分析条件を登録したもの(約10分の分析)があるので試してみて下さい)
・ 使用した標準試料、チャンネルのnet cpsが小さくないか確認してください。
(使用した標準試料、チャンネルのnet cpsが小さいと、少しの誤差が大きく反映されます)
・ 元素のピーク位置を確認してみてください。(参考 ピーク位置の登録)
・ 標準試料を選ぶときに、分析試料のZAFの値が1に近くなるような選び方を検討してみてください。
・ SiO2などの鉱物が含まれている場合は、標準試料の「Quartz」を用いてSiO2を測定し、標準試料と分析試料の比較をしてみてください。