研究の向き不向きについて
有機合成に少しでも興味がある人(仙石や高橋先生の講義を聞いて有機化学が少しでも分かった気がした人)、身体を動かすのが好きな人(機械に向かってデータをとるような作業が苦手な人)、多趣味な人(新しいことを始めるのに抵抗が無い人)には、私たちの研究室はおススメです。「手先が不器用だと実験系は向いていないんじゃないか」と聞かれることがありますが、普段の生活に困らないレベルの器用さがあれば問題ありません。慣れの問題なので、B4の最初の練習実験に加えて少し頑張って実験していれば、すぐに上達します。
成績について
大学院AO入試を受験する場合は3年生までの成績はかなり重要ですが、研究室でやっていくうえでは、有機化学の成績の良し悪しは気にしなくてOKです。有機化合物の構造を見ると体調不良になるような状況でない限りは、有機化学の成績が悪くても十分にやっていけます。4年生になる頃には講義で習ったことの大半は忘れていると思うので、有機化学の最低限の知識を思い出すために、研究室配属後の約1週間で復習をする時間を設けています。
大学院の進学について
B4の期間は修士での研究ための基盤づくりをする教育方針です。「学部卒で就職するから○○をやらなくていい」とか「進学するから特別に△△をやりなさい」ということは無く、進学希望者・就職希望者のどちらも同じようにやってもらいます。したがって、B4で卒業してしまうと、「よくわからないまま実験と有機化学の勉強をやっていたら終わってしまった」ことになり、皆さんにとってメリットがあまり多くありません。大学院に進学した場合には、必ず下級生のサポートをしてもらいます。共同作業から色々な課題を解決する姿勢が身に付きますので、進学することを勧めます。