研究所について

静岡海洋環境研究所とは

静岡海洋環境研究所は、静岡大学の海に近いという立地と総合大学としての強みを活かし、静岡県の海洋環境の調査・モニタリングと、保全・改善・活用に向けた提案を行う、静岡大学のプロジェクト研究所です。

静岡県の海洋環境

静岡県は、東から相模湾、駿河湾、遠州灘に面し、太平洋と繋がっています。

静岡県の海洋環境は、水に目を向けると、黒潮などの太平洋を流れる海水や、河川水、地下水の影響を受けています。黒潮は、2017年から、黒潮大蛇行と呼ばれる、東海地方の沖で南に張り出した流路を取っており、黒潮大蛇行は静岡県の海洋環境にも影響を及ぼしています。また、海底に目を向けると、駿河トラフでフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込んでいます。駿河トラフがあることで、駿河湾は日本一深い湾になりましたが、南海トラフ地震の発生が懸念されています。静岡県の海洋環境は変化しており、継続的な調査(モニタリング)を行ってその変化を捉えることが、静岡県での暮らしや産業に有用であると考えられます。

また、深くて広い静岡県の海洋環境には、未活用の資源が多く存在していると予想されます。反対に、利用が過剰となったことで保全が必要な資源もありそうです。また、保全の必要性は、利用に対してだけではなく、気候変動や人間活動の変化に対しても生じていると考えられます。

研究活動

当研究所は、静岡県の海洋環境の変化を捉えるために、モニタリングを行います。また、バイオインフォマティクスなどの技術を駆使して、生態系の保全・改善・活用に関する研究を行います。更に、海洋環境を可視化する機器・手法の開発や、海洋環境を活かした町づくりに興味を持つ人材をつなぐ活動を今後展開する予定です。