/ 9月 24, 2021/ ニュース

理学部数学科の内部質保証活動の一環として、2021年8月2日(月)〜6(金)にかけて、数学科学部生・修士の大学院生(163名)を対象として授業アンケートを実施しました。アンケート実施の目的は、新型コロナウイルス感染症の流行以来続いている授業の実施方法(オンデマンド形式の教材・対面指導を併用する)を少しでも改善することです。

アンケートを実施したところ、31名の方から建設的なご意見をお寄せいただきました。ご協力ありがとうございました。オンデマンド形式の授業を実際に受講した際に困ったこと、対面指導に参加した時に困ったこと、また、その他の各種の提案など、教員側からなかなか気づけない点を多々寄せていただき、大変参考になりました。いただいたご意見は、数学科の全教員に共有して、後期の授業改善に活用させていただきます。

学生・教員双方とも現行の授業の実施方法に慣れてきて、細かな技術的な点は改善されてきたようではありますが、今後もお気づきの点がありましたら、その都度、授業担当教員に直接、あるいは、内部質保証委員(2021年度足立)や理学部COVID-19対策サイトの質問箱からお知らせいただけますよう、よろしくお願い致します。

一方で、現行の授業形式でスムースに学習を進めていただくために、学生のみなさんに意識しておいていただきたい点を、いくつかアドバイスさせてください。

遠慮せずに質問しよう。
どの授業も、必ず質問を受け付けています。たとえ従来の対面オンリーの授業形式であっても、数学は一見するだけでの理解は困難なものです。ビデオを眺めていて「分かった気になる」ことはあるかもしれませんが、数学をきちんと理解するためには、ノートに証明を書き下してみるなどして、自分の頭で時間をかけて学ぶことが必要になります。不明な点は、その都度質問をしましょう。みなさんの質問に答えることは授業担当者の職務ですから、質問を遠慮しないで下さい。たとえば、「講義資料のこの部分は書き間違いではないのか/読み取れないが何と書いてあるのか」「(レポート課題以外の)練習問題や例題を自分で解いてみたが、どうも自信がない/解こうとしたが、どうしたらよいか分からない」「この概念の定義がどうもしっくりこない」など、困った場面が出てきたら、恥ずかしがらずに質問しましょう。専門家に気軽に質問できるのが、大学で学ぶ最大の利点ですので、ぜひ活用してください。
対面指導の機会がある授業では、その場でご質問いただけます。在宅で学習する場合は、Teamsなど授業中に指示された方法か、学務情報システムの「教員問合せ」から質問を送ることができます。オンラインの質問ですと、質疑応答が噛み合わなかったり、教員側の返答が遅くなる場合もありえます。授業担当者との連絡がうまく行かない場合は、教務委員(2021年度依岡)もしくは理学部COVID-19対策サイトの質問箱にご相談ください。
なお、ここは大学ですから、数学の質問であれば、授業の範囲と直接関係のない質問も大歓迎です。一研究者としてお答えします。そのような授業外の数学の学習・研究のアドバイスももちろん可能ですので、みなさんには存分に数学を勉強していただけたらと願っています。
その日の授業はその日のうちに。時間割に合わせた生活をしましょう。
毎回の教材の学習には、オンデマンドであっても対面であっても90分間以上かかる場合がほとんどです。あとでまとめて勉強しようとすると大変なことになります。オンデマンド教材は自分の都合のよい時間に勉強いただくことができますが、きちんと自分なりの時間割を作っていただいて、当日の授業資料の勉強は翌日に持ち越さず、その日のうちに90分間以上の勉強をしましょう。その上で分からないことがあれば、教員にすぐに質問をしましょう。
教材をうっかり溜めてしまいますと、授業に追いつけなくなってしまった、といった事態が発生しがちです。そのような事態に陥らないことが一番ですが、勉強のペースがうまく作れなくなってしまったときは、どこから復習を始めて追いついたらよいのか、授業担当者に相談をしてください。登校に差し支えがない場合は、対面指導をうまく活用して、勉強のペースを作っていただくとよいと思います。
学務情報システムを賢く使おう。
前期には、学務情報システムが頻繁に停止することとなり、皆様には大変ご迷惑をおかけしました。担当の部署で可能な限りの対策はとっていただいていますが、限界もあるようです。皆様におかれましては、締め切りに余裕をもって課題の提出を行うことを心がけていただければ、と思います。学務情報システムのトラブルがなくても、体調不良になったり、うっかり締め切りを忘れるということも発生しえますので。なお、学務情報システムがトラブルにより停止して、課題の提出に支障が生じた場合は、提出締め切りの延長など、不公平が生じないような適切な対応を取ることになっていますので、その点はご安心ください。
学務情報システムは、全ての授業の情報が掲載されますので、操作が難しいという相談も寄せられました。その場合は、授業別のソート機能を活用してください。たとえば、「授業連絡」であれば、図1の赤四角の部分をおすと、図2のように検索画面が現れます。そちらで絞り込み検索をすることができます。


図1


図2

最後になりましたが、もう2つ大切なお願いがあります。

基本の感染防止対策を徹底してください。
対面指導に参加される際は、ワクチン接種済みの方も含めまして、基本の感染防止対策へのご協力をよろしくお願い致します。特に気をつけていただきたいのは以下の点になります。
  • 日常の体調管理に努めてください。体調に不安がある場合は、たとえ対面指導への参加を予定していても、登校を控えるようにしてください。
  • 登校の際はマスクを持参し、棟内では必ずマスクを着用してください。なお、理学部同窓会からご寄付をいただきまして、理学部では学生の皆さんに不織布マスクの配布を行なっています。
  • 授業中、頻繁に換気を行います。寒暖差に対応できるよう体温調整のできる服装でお越しください。
  • 教室では、可能な限り、他の受講者と間隔をあけて着席するようにしてください。せっかく登校したので他の受講生と話したい気持ちは非常によくわかりますが、ソーシャルディスタンスを心がけましょう。
  • 学食等で食事をする際は、黙食を励行してください。楽しく会食したい気持ちは非常によくわかりますが、辛抱をお願い致します。
成績に関わるレポート等で不正行為を行わないでください。
不正行為に対する厳罰化により、不正行為が認められた場合には、原則懲戒処分(当該学期の履修をすべて無効とする措置を含む)が課されることになります。不正行為には、以下が含まれます:

  • 他人が書いたレポート・著作物を自分のものとして提出すること
  • 関連する著書・論文、インターネット上の情報を引用であると明示することなく使用すること
  • 他の学生の課題提出を助ける目的で、自分の答案を見せたり、課題を代行すること
自分の頭を使って書いていない、何らかの不正を用いて作成された答案は、教員には容易に判別がつきます。たとえレポートだけ不正行為によって提出できたとしても、内容を理解しないと結局その先の科目で行き詰まることになりますし、せっかく数学を学んでいただいている意味がありません。レポートに手がつかない場合は、他の受講生の答案を丸写ししたり、ネットで類題を探して証明を丸写しするのではなく、「どこから手をつけてよいか分からず困っている」と授業担当教員に質問・相談をしてください。繰り返しになりますが、不正行為は絶対に行わないでください。

コロナ禍での制約が続きますが、みなさんが存分に数学を学んでいただけることを願っています。困ったことがあれば、ささいなことであっても、身近な教職員、あるいは、保健センター(電話 054-238-4468、Twitter @shizu_hokekan)や、学生相談室(電話 054-237-7309)に、ためらわずに相談してください。

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