☆SUCCESマンスリー☆ vol.115 2021年4月号

暖かい日が多くなり、春の訪れを感じます。
新型コロナウイルスがイベントや行事に影響を与えていますが、
新年度に向けて、今年度も最後まで頑張っていきます。
皆様も体調にお気を付けください。
それでは今年度最後のメルマガスタートです!
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☆東郷敬一郎先生の最終講義が3/19に行われます。

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■編集長からのメッセージ
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新型コロナウイルス感染症により端を発したオンライン教育は、約1年の実践を踏まえ
多くの知見が各教育機関で蓄積されています。たとえば、動画を中心とする電子教材の
作成および配信方法やTV会議システムを応用したWeb双方向授業、
これらを視聴および参加するための学生らのPCやスマートフォンの操作方法、
キャンパスの通信インフラの許容量把握やチューニングなどがあります。
情報基盤センターでは主に学内の通信インフラの増強や調整、
オンライン教育システムの運用サポート等を担いました。
現在、オンライン教育の実践はおおよそ1年を経過し、授業を行う教員、受ける学生ら
双方がそれぞれの役割を習熟し、またICTを基盤としたオンライン教育実施環境も
整備されました。土台が出来上がり、今後のオンライン教育はオンライン上で授業を
実施する・受講する、だけでなくさらに発展的な内容が期待されます。

この発展内容に「ラーニングアナリティクス(LA)」があります。LAの内容は多岐に
わたりますが端的には、教育・学習に関連するデータを分析するアプローチとなります。
LA自体の概念は旧来からあり、学習支援システム(LMS)の操作ログやGPA値などの
分析があります。教育にICTを用いることが一般的になり、さまざまな情報を定量値で
取得・分析できることからLAは飛躍的に発展しています。一方で課題もあり、
教育データの形式や扱い方が定まっておらず、多くは各システム独自の手法を用いて
いることです。たとえば、LMSを提供するA社とB社があり、両者間で異なるデータ
形式を扱うため、A社LMSで分析したLAの諸情報がB社では適用できません。
この課題に対して、教育データの国際標準規格に「Experience API」や
「Caliper Analytics」があり、本国もこれらを適用(あるいは参考)することで、
LMSやその他の教育システムの垣根をなくし更なるLAの発展が期待できます。

このLAに用いるデータは、先に挙げましたLMSの各種ログやGPA値、電子教材など、
データが比較的処理しやすい形で提供されています。ここでさらに発展的なLAを
考えると、これらデータだけでなく表面には見えないデータに可能性を見出せます。
見えないデータの1例として、授業を受ける学生の表情など身体的な情報があります。
授業を受けている学生をカメラで捉え、黒板や資料のどの箇所を長時間注視したか、
その際のバイタルや身体情報に変化はあったのか、などです。たとえば、問を解き
理解した際の身体情報の傾向を把握できれば、その情報を踏まえて授業や教材の
学生理解度を定量評価でき、評価結果を教材や授業にフィードバックすることで
品質向上に期待できます。現在、永田研究室では、まずこれらの第一歩として
教材動画の分析を機械・深層学習を用いて実施しています。

オンライン教育は感染症対策以外でもさまざまなメリットがあり、コロナ禍終息後も
対面授業と共存していきます。質のよいオンライン教育の実施には、さらに高度な
LAが必須だと考えます。情報基盤センターがその一助に寄与できるよう研究を
がんばっていきます。
(永田副センター長)

■WWP便り
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https://wwp.shizuoka.ac.jp
直近30日で5件のWWPサイトが新設され、合計338サイト数になりました。
PICK UP! https://wwp.shizuoka.ac.jp/chikadalab/
近田研究室
核融合炉や水素燃料電池などの次世代エネルギーシステムを支える
機能性材料の研究に取り組まれています。
研究室の近況が定期的に更新されており、
これまでに投稿された記事数はなんと約120ページ!

■静大TV新着番組
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永澤編集員が皆様に静大TVの新着おすすめ番組をご紹介いたします!

◇◇「化学の目で見る豊かな海」久保篤史先生 サイエンスカフェ in 静岡 静岡大学
https://sutv.shizuoka.ac.jp/video/41/2522
人間活動による生活排水等から供給される栄養塩は水質に大きな影響を
与えているようです。今回は東京湾ついてのお話です。
この動画をみるだけで、化学の目で環境について考えることができます!

◇◇混声合唱団第55回定期演奏会ダイジェスト20201219
https://sutv.shizuoka.ac.jp/video/144/2524
今年は難しい状況で、例年にはない困難があったかと思いますが
そんなことを感じさせない美しい歌声に心が癒されます♪
曲によって替わる衣装にも注目です。

◇◇静岡大学グリーン科学技術研究所 研究者紹介
https://sutv.shizuoka.ac.jp/subchannel/161
静岡大学グリーン科学技術研究所は、深刻な社会・環境の変化に対応できる
新たなハイテク集約型科学技術の構築を目指し設立されました。
今回、所属する先生方の研究者紹介動画が一挙に公開されました!
それぞれの研究について短くまとめて紹介されています。
ぜひご覧ください。

■クラウド便り
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大学全体のパブリッククラウドサーバ活用台数は160台です。
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/cloudserver

■イベント実績
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◇◇2月25日 前期日程試験
◇◇3月6日 前期日程試験合格発表
ウェブサイトでの発表のみとなりました。

■イベント予定
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◇◇3月18日 情報処理学会 第83回全国大会
阿部教育研究支援員、塩崎さん(工学研究科院生)、永田副センター長が
以下を発表されます。
1ZG-05「教育動画に含まれる特徴量を可視化するWebアプリケーションの研究開発」
https://www.gakkai-web.net/gakkai/ipsj/83/program83.html

◇◇3月19日 東郷敬一郎先生の最終講義が行われます。
情報基盤センターのCIOとして大変ご尽力いただきました東郷先生が、
本年度3月末をもってご退職されます。
最終講義の様子は、静大TVにて撮影予定です。

◇◇3月19日 学位記授与式(浜松)
◇◇3月23日 学位記授与式(静岡)
静大TVが撮影予定です。番組完成次第、静大TVサイトへ公開しますので
お楽しみに!
https://sutv.shizuoka.ac.jp/

■教員近況
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◇◇中村 吉勝 客員教授
皆様、どのようにお過ごしでしょうか?
在宅ワーク、オンライン学習が定着しつつも、
自立と自律を持ったテレワークの姿を意識しながら、
コミュニケーションロスとならないように取り組まれていることかと思います。
福岡では、2月28日をもって緊急事態宣言の対象地域から解除されましたが、
まだステージ3の9指標を全てクリアしておらず、
引き続き、21時以降の飲食自粛、外出自粛は続いております。
このような中ですが、福岡太宰府天満宮の早咲きのご神木「飛梅」も咲きほこり、
境内の梅の花は満開見頃を迎えております。
まだまだ、全国的に旅行は自粛となっていますが、
新型コロナが終息傾向に向かいましたら、福岡での文化と食を
楽しんで頂きたいと思います。
静岡大学情報基盤センターもこのような状況下で、
2021年度の新たな取り組みを進めて行くことになるかと思います。
デジタル化、ビッグデータ統計分析を進めてきたIT化から、
更に、IT化を利用して変革を目的とするDXへの取り組みが
進んでくることになります。
通信インフラが5Gへと加速し、DX技術であるデジタル・ツイン、
デジタル・プレイスなどの仮想現実ツールが身近なものになってきます。
このようなDX最新技術も視野に入れながら、
静岡大学情報基盤センターのサービス向上を目指して行きたいと考えています。
よろしくお願いします。

◇◇長谷川 博彰 客員教授
今年度の授業はオンラインで、無事に終了できました。
会議や営業的面談、呑み会までもオンラインになったこの一年、
ある意味無駄や建前が無くなり、本質・本物が顕在化する社会的変化になりました。
また、多くの国民が「何のために?」を自問自答するループに
入ったのではないでしょうか。静大の共通プラットフォームにも在る
小論文高速自動採点クラウドサービスは、
高専や私立の中高にも広がりをみせてきています。オンラインの時代です。
また、理事を勤めています(一社)グローバル教育研究所が開発しました
「世界共通教育宣言」プログラムが始動しています。
これは、「世界の分断を日本からくいとめるために」という理念で、
【100年後を生きる世界中の子と゛もたちに届けられる教育】というプログラムです。
開発はクラウドファンディングを利活用しました。
https://readyfor.jp/projects/45108globaljinzaijp
“Beyond corona shock”志向で、新しい時代を切り拓く活動が始動しております。

◇◇田住 一茂 客員教授
みなさまご無沙汰しております。
だいぶ寒さも和らいできましたね。
昨年3月から在宅勤務となっており、
ちょうどこのメールマガジンが発行されるときには1年が
経とうとしています。
現時点では緊急事態宣言中ですし、
今後ワクチン接種なども進んでいくと思いますが、
当面は在宅勤務が中心となりそうです。
最近の活動ですが、2/1-3/18までは政府が「サイバーセキュリティ月間」とし、
サイバーセキュリティに関する普及啓蒙活動を推進しているところで、
いくつかのパートナーのイベントに登壇するケースが増えてきています。
登壇といっても事前録画ですので自宅で録画し、
編集した動画を共有するだけというニューノーマル時代のイベント形式が
ほとんどになってきています。
また、北米では3/2-4にMicrosoft Igniteが開催されますが、
あとからオンデマンドでも視聴可能ですので、ぜひ最新情報の入手にご活用ください。
https://myignite.microsoft.com/home
今回は基調講演ならびにブレークアウト セッションも
日本語での同時音声翻訳で視聴可能となっており、時代の進化を感じます。
それではまたお会いできる日を楽しみにしております。

■編集後記
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来月で2歳の誕生日を迎える妹がいます。
兄妹ですが、あまりにも歳が離れているため、もれなくパパと間違えられます。
そんな妹について、ここ最近、人としての成長をかなり感じます。
自分が映った写真を見て自分を指したり、自分と他人の物を区別したりと、
自身や人をちゃんと認識できるようになりました。
また、保育園に迎えに行くとなかなか帰らなかったり、
ご飯も素直に食べてくれなかったりと、イヤイヤ期の真っ最中です。
一般的に言われる発育過程を忠実に辿っているようで安心しています。
今後の成長がとても楽しみです。
(編集員:藤浪)



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