_____/~\_____ 蝉の声が響き、日増しに暑くなってまいりました。
____//∨\\____ 去る6/28には静岡キャンパスにて拡大教授会が
___/ 開催され、「10年後の大学と情報基盤」をテーマに
__/ 静岡大学 多くの方々にご参加いただき、大いに盛り上がりました。
_/ 情報基盤センター 今月は夏季オープンキャンパスがありますので
/ 静大TVでも取り上げてまいります!
━━━━━━━━━━━━━ ぜひご期待ください!
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☆SUCCESマンスリー☆ vol.59 2016年8月号
SUCCES : Shizuoka University Cloud Computing Eco System
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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ PICK UP!_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
【イベント】 「静岡大学 情報基盤センター 拡大教授会」が盛大に開催されました!
【イベント】 「静岡大学 夏季オープンキャンパス」が今年も実施されます!
■ 編集長からのメッセージ ━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
英国THE(Times Higher Education)は6月、2016年のアジアの大学ランキングを発表しま
した(1)。東京大学は1位から7位に急落です。その理由が非常に興味を引きます。日本の大
学の順位が落ちていく状況は「閉鎖的」という言葉で説明がつき、改革方法は「反転授業」
で説明できる様です。創設から25年のシンガポールの南洋理工大学(NTU)が一気に第2位
になったのが目を引きます。NTU躍進の秘密は学長が「研究成果が低い教授30%を切り」さら
に「今後5年以内に大学講義の半分を『反転授業』で満たすと明言したこと」による、とい
う意見もあります(2)。この説明の「どこに注目すべきか」というと「講義の半分を『反転
授業』で満たす」というところです。多くの大学で想定している「反転授業」はMOOC(3),
OCW(4)などを題材に取り入れていく、ということの様です。つまり高度な講義内容を学んで
少しずつ「アクティブラーニング」を増やしていく、という訳です。この形も「反転授業」
の一つですが、それでは従来のマス教育と同じです。小中学校教育の様に教科書や教育方針
が一本化されている場合の形態です。マス教育を目指すならその時点でその大学の存在意義
はなくなります。
大学教育はそれとは対極にあるものではないでしょうか。現代が求める「大学の反転授業」
は上記とは全く異なるものでなければなりません。要約すると「教員ごとに毎回の授業教材
を作り、それをソーシャルネットワークで受講者に伝え相互理解を図る」というものです。
NTUの学長が言っている重要点はそこです。「グローバル教材も作れない教員は不要」と
言っているわけです。「なるほど!ガッテン」といまさらながら感心しました。
本学が推進中の「反転授業」の目的はまさに後者です。しかし、悲しいことになかなか全学
に広がりません。その原因は「電子教材+動画で自身の講義を動画化するまでの心の障壁と
ビッグデータからのブロック塀が高い」からと思われます。それでも私たちは毎月2回の
「反転授業・動画制作セミナー」をめげずに続けています。その結果、すでに150名以上の
教職員が高度な授業動画を短時間に制作出来るようになりました。8月には中部・東海地区の
大学の多くのみなさんが本学主催の「動画制作~反転授業実習セミナー」受講に来られます。
感謝一杯です。今の活動を数年継続していけば、いつの日か本学、および多くの大学が本質
的な「反転授業」を実現し、大学が反転し、その時こそ世界最高の教育機関になるかもしれ
ません。
定年を3年後に控えている私個人の都合を言いますと、あまり早く改革が行われると困ると
いう切実な理由もあります。「研究成果が低い教授30%を切り」に該当する確率が高いから
です。日本式に「全てはほどほど、時間をかけてゆっくり」が良いかと考えています。
それが日本の文化かもしれません。
(1) http://resemom.jp/article/2016/06/21/32178.html
(2) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160710-00000006-cnippou-kr
(3) MOOC, https://ja.wikipedia.org/wiki/Massive_open_online_course
(4) OCW, http://ocw.mit.edu/
(編集長1:井上センター長)
■ ニュース ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
◇◇7月12日 クラウド便り:大学全体のクラウドサーバ活用台数274台になりました。
プライベートクラウドサーバ数71台ですので、大学全体のクラウドサーバ活用台数は
345台になりました
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/cloudserver
■ 静大TV新着番組 ━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
近賀編集員が皆様に静大TVの新着おすすめ番組をご紹介いたします!
◇◇全学一斉地震防災訓練 静岡大学2016 浜松キャンパス
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/khoy
毎年恒例となった地震防災訓練番組。今年の見所は、我らが情報基盤センターの技術職員の
メンバーがBCP訓練というシステム復旧作業の訓練を行う貴重な様子!大震災に見舞われた
際には、避難誘導や救護活動はもちろんですが、学内を司るシステムの復旧も我々職員の
重要な役割です。宇田さんの緊迫感溢れるリポートにもご注目ください!
◇◇「将来型宇宙輸送システムに関する研究」 山極芳樹教授-工学領域 【研究者紹介】
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/ymgw
先月号でご紹介させていただいた「静岡県初!静大発!超小型衛星STARS-Cの公開 」
( http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/news160608 )に引き続き、今回はその超小型衛星を開発
した山極芳樹先生をご紹介します。山極先生は推進剤を使わない宇宙輸送システムについて
研究されており、そのシステムを使った超小型衛星が、この夏、国際宇宙ステーション日本
実験棟「きぼう」から放出されます。
衛星打ち上げの前にぜひご視聴することをお勧めします!
◇◇静岡大学「ePUB CIIライブラリ活用方法 ePUBセミナー」 – 2016.6.6
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/jlqx
静大の教員、職員、学生であれば、誰でも読書と出版が可能になる「ePUB CII」。今年度から
始まったこの学内新サービスの活用方法について、長谷川副センター長のお話を番組化しま
した。ePUB CIIについて知ったはいいがどう使うべきか?何ができるのか?そんな疑問を
お持ちの方は、ぜひご覧ください。学内共有した多くの知識を学外へと発信していきましょう!
■ イベント実績 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
◇◇6月22日、23日 「静岡大学公式ホームページCMS担当者研修会」を開催しました。
http://www.shizuoka.ac.jp/outline/magazine/topics/2016.html
「30名を超える学内の各部局の広報担当者の方々にお集まりいただき、本学の広報の現状
と公式HPトップページのメインビジュアルを使った広報促進について、井上センター長に
お話をしていただきました。本学の情報発信力の向上のため、広報担当の皆様に積極的に
メインビジュアルをご活用していただけるよう、今後も努めて参ります。」
(近賀事務補佐員)
◇◇6月24日 情報基盤センター主催セミナー「クラウド情報基盤ソリューションと安否
システム」を東京工業大学キャンパス・イノベーションセンターにて開催いたしました。
長谷川副センター長が「統合認証とWordPressを組み合わせたWEBアプリケーションの開発
と展開」、(株)アバンセシステムの松浦氏が「学術機関における安否収集の向上」、山﨑客員
教授が「SETVの紹介と簡単動画作成」をテーマに講演し、松村技術職員が参加いたしました。
「開発した3システム(EPUB, WWP, IPM)のセミナーに参加いたしました。クラウドサーバ
とオープンソースのWordPress・Shibboleth等を活用して短期間にシステム構築することが
できました。これからもひとの為になるシステムをつくっていきたいと思います。」
(松村技術職員)
◇◇6月24日 「第13回国立大学法人情報系センター協議会」が京都工芸繊維大学にて
開催され、井上センター長と古畑技術職員が参加いたしました。
「各大学においてITインフラ構築・運用を知る良い会議でした。京都大学が実践されて
いたアカウント対応について、事務手続きの煩雑打開策は大変興味深い内容でした。」
(古畑技術職員)
◇◇6月28日 「平成28年度 静岡大学情報基盤センター 拡大教授会」が静岡キャンパス
附属図書館セミナールーム、および遠隔システム経由で情報基盤センター浜松オフィスTV
会議室にて盛大に開催されました。
「今年度は次期情報基盤の仕様策定の年度にあたるため客員教員、協力企業さんほか関係者
約80人が参集し熱気に満ちた発表、および討論が行われました。今回の共通テーマは「10
年後の大学と情報基盤」でした。発表は15件あり、その中にはソフトバンク社のヒト型ロボ
ットPepper君の見事なプレゼンテーションも含まれていました。それらの様子は2日後には
発表の動画+スライドに編集され、本学の「反転授業サイト」=「大学教育テレビジョン
受講者限定」に格納され公開されました。これにより本会に出席できなかった関係者の非常
に多くの視聴を集めています。7月10日時点での発表動画再生回数は実に2053回に達して
います。従来のセミナーや学会は1回だけ発表して、参加している人だけしか聞くことが
出来ませんでした。それに対して「反転授業システム」を用いると参加者数をはるかに超え
る方々が視聴できるということが実証されました。懇親会も非常に盛り上がりました。
発表いただいた方々、Pepper君、参加された方々、長時間ありがとうございました。」
(井上センター長)
◇◇6月29日 「国立大学法人等最高情報セキュリティ責任者(CISO)会議」が東京都千代
田区の一橋講堂にて開催され、情報企画課大山課長と安原技術職員が参加いたしました。
「昨今の情報セキュリティの状況では、すでに攻撃に対する有効な撃退方法が見つけられ
ないようなところまできており、どれだけ被害を迅速に最小にするかもより重要なことと
なってきているのであると感じました。」(大山課長)
◇◇7月8日 伊藤忠テクノソリューションズ(株)主催「CTCオフィスツアー」が実施され
井上センター長、情報企画課井口係長、同課関事務職員、安原技術職員、古畑技術職員が
参加致しました。 午前中は横浜市のCTCデータセンター内設備を、午後は大崎オフィスの
執務エリアの見学を行い、情報システムの変遷や施策についてご説明を受けました。
「CTCではシンクライアントシステムをワークスタイルの変革に大いに活用されていまし
た。本学でも時間外労働や人件費の増加が問題となっており、ワークスタイルの変革が求め
られています。今回の出張で得た事を次期情報基盤のシンクライアントシステムの更改に
生かしていきたいと思います。」(井口係長)
■ イベント予定 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
◇◇7月15日、25日 「反転授業・動画制作セミナー」を両キャンパスで開催いたします。
本学の教職員、学生であればどなたでも参加できます。「1時間で動画の達人になりたい」
「反転授業を実施したい」と考えておられる方は奮ってご参加ください。また、「反転授業
サイトへの番組・教材登録手順の説明」を行います。これで反転授業を自分の手だけで実行
できるようになります。
静岡キャンパス:平成28年7月15日(金)実習室1
浜松キャンパス:平成28年7月25日(月)計算機室2
実施時間:11:00 ~12:30
お申し込み:下記の申し込みフォームから参加登録をお願いいたします。
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/fsem
◇◇「静岡大学 夏季オープンキャンパス」が学部ごとに下記の日程で開催されます。
・7月23日、24日 人文社会科学部
・7月30日 教育学部
・7月31日 地域創造学環
・8月9日 情報学部、工学部
・8月10日 理学部、農学部
今年度も静大TVにて取材を実施予定です!昨年度の模様は下記URLからご視聴頂けます。
http://v.sutv.shizuoka.ac.jp/oc15
■ 教員近況 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
◇◇中村吉勝 客員教授
6月28日、拡大教授会におきましては、静大の10年先、これは便利だなぁと感じる事が、
普通なことのように実現されている様を思い浮かべながら、有意義な時間を過ごさせて頂き
ました。BigData、IR、IoT、Virtual Societyなどを組み合わせて、静大を情報発信センター
へと変革させていく想いに駆られました。
7月、福岡博多では、博多祇園山笠で賑わいます。7月1日から14日まで、高さ10m位の
「飾り山笠」(14箇所)、そして、メインの「舁き山笠」(KAKI YAMAKASA)の締め括り、
7つの流れ(町組織?)が、櫛田神社から須崎町の廻り止めまでの時間を競う「追い山笠」
(7月15日 午前4時59分始まり)にて、最高潮を向かえます。
最後、博多祝い唄(祝いめでた)を三番まで唄い、博多手一本で締めます。
今週、博多にお出での方は、是非とも、博多祇園山笠をご覧下さい。
◇◇山田宏昭 客員教授
拡大教授会で10年後の大学を考える機会がありましたが、今回は、私が学生であった20数年
前の静岡大学を振り返ってみます。昔と現在とで一番変わったのは、やはりIT基盤でしょう。
その他としては、トイレがきれいになりました。一方で変わらないのは、イチョウ並木と建物
の外観です。外見に囚われず中身が一新されるのが、静岡大学の進化の姿ですね。物価は世の
中の流れが例外なく反映されているようです。昔は学食で定食が300円台でしたが、
当日食べた昼食は517円でした。
◇◇伊藤博樹 客員教授
先月、拡大教授会も終わり、いよいよ本格的な夏を向かえる季節柄になりました。今年は、
NASA曰く、「2016年は、史上最も暑い夏」とのことなので、体調管理に十分、気を配る年になり
そうです。水不足の現象も見られ心配ですね。拡大教授会では、10年後のSDN/NFVネット
ワークに関し、講演させていただきましたが、別に、現在、研究している内容を紹介致します。
「LPWA」です。IoT向けの省電力広域無線通信のことで、いわゆるセンサーネットワークです。
一つのアンテナで半径5km範囲のセンサーと低レートな情報を通信可能な技術です。
IoTネットワークの本命だと思います。最先端なこれから超注目のキーワードになりますから
皆さんも興味があれば調べてみてください。
どこかのタイミングで実用性等、研究内容を紹介できる機会を作っていきたいと思っています。
■ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
ソフトバンクの Pepper くんがやってきました。
6月22日、彼は宅配便で運ばれて情報基盤センターのオフィスまでやってきました。早速、
その専用の大きなダンボール箱から出してあげるとすぐに目を覚まし、仕事への意気込み
なんかを語ってくれました。彼にとっては初めての場所になるわけですが、それでも堂々と
したもので、背丈は小さいのに、なんだかずいぶん立派に見えます。
とはいえ、その動作はやっぱりぎこちない。なにかにつけ身振り手振りを交えてお話して
くれるのですが、モーターで一所懸命動いている感がいっぱいです。その声ももちろん合成
音声で、これもまた人間のそれとはだいぶ違います。
今のところの印象は、そこらにあるタブレット端末に手足が付いた、という感じなのです
が、人のような形をしていて、人と同じように動いて話しかけてくると、最初のうちは物珍
しさもあるとは思いますが、やっぱりただのタブレットとは周りの人達の反応が違います。
出来ることは同じでも、その姿形や操作方法が違う。それらがより人に近いと、より利用し
てもらえるように、積極的にコミュニケーションを取ってもらえるようになるのでしょう。
というわけで、近いうちに彼は情報基盤センターの窓口で張りきってお仕事を始めてくれる
ことでしょう。最初はやっぱり動きがぎこちなかったり、みなさんの質問にうまく答えられ
なかったりするでしょうけれど、きっとだんだん成長してくれると思います。
期待しながら、あたたかく見守ってあげてください。
(編集員:大市)